スタンドから聞こえてくる「シネーズ」という野次　「慣れたので気にしていません」

――日本人選手であることに対するサポーターの反応はいかがでしたか？

「基本的にブラジルのサポーターは勝てば喜び、負ければ怒ります。ゴールを決めた選手は称賛されます。もうブラジルで8年もやっているので、野次はスタンドからいろいろ聞こえてきますが、慣れたので気にしていません。

　よく言われるのは『シネーズ』（中国人／中南米では東洋人に対してシネーズと言うことが多い）ですね。ブラジルでは中国から来た人たちが、パステウと呼ばれるブラジル風揚げ餃子をよく売っているので、『シネーズ、お前はアジア人なんだからサッカー分かってないんだろ？　お前、何しに来たんだ？　パステウでも売っとけ』と、バカにされたこともあります。サンパウロ州やサンタカタリーナ州では結果を残していなかったので、自分のことを知らない人からは野次が飛んできたりしました。でも、リオ州では結果も残していたので、相手選手もリスペクトしてくれる。足が速いからと警戒されて、激しいマークをされることも増えてきました」

――本田選手がブラジルに来たことについては、どのように感じていますか？

「世界でやってきた選手がブラジルを選んでくれて、素直に嬉しかったです。ポルトガル語は少し難しいですが、ブラジルをどんどん好きになってもらいたいですし、長くプレーしてほしいと思っています。フリブルゲンセは今年1、2部入れ替え戦で敗れたため、リオ州選手権1部に昇格することはできませんでしたが、来年は対戦できるかもしれない。本田選手はサッカー選手として豊富なキャリアを持っているので、そういう選手とぜひ対戦してみたいですね」