五輪出場へあと1勝、手倉森監督が明かした選手たちとの絆 「俺がリオへ連れて行く」

総合力の高いチーム作り

 U-23日本代表はリオデジャネイロ五輪出場まであと1勝と王手をかけている。チームを率いる手倉森誠監督は、チーム作りと自身の采配に手応えをつかんでいるようだ。「俺がリオに連れて行く」。指揮官は、全勝で波に乗る勢いそのままに、本大会出場権の獲得へ意気込んだ。

 指揮官は、準決勝に勝って早々に五輪出場を決めたいと、勝利に執念を燃やしている。ここまでの4試合をわずか1失点の全勝で勝ち進んできた勢いを維持して必勝を誓った。

「今、日本代表がこうやって勢いがあるという風に言われていれば、準決勝で一発で勝って五輪出場というのを決めないと、本当に勢いがあったのかと思われますから。これまでの勢いを持って一発で仕留めにいかなければいけないなと思います」

 準々決勝のイラン戦ではMF南野拓実(ザルツブルク)や、MF大島僚太(川崎)といった選手をベンチに置き、FWオナイウ阿道(千葉)を先発起用するなど、サプライズ起用も見せた。途中投入のMF豊川雄太(岡山)が延長後半に決勝点を挙げるなど、ことごとく采配が的中。ここまで登録23人のうち、GK牲川歩見(鳥栖)を除く22名を起用するなど、誰が出ても結果を残せるほど総合力の高いチームが出来上がっている。手倉森監督はチーム作りの秘訣をこう明かしていた。

「このチームを作るにあたって、そしてこの大会に向かうにあたってベストメンバーを作らなかった。自分の中に(理想を)描かないという決まりを作った。そうすると(メンバーを固定すると)どうしても誰がスタメンで、誰がサブか分かってしまう。最後のところで競争意識を煽りたかった。そんな年代ですから。だからこそ誰が出てもというようなことと、今はそのポジションを勝ち取るんだという、出て勝つんだという意識を育ませるような雰囲気がある」

 

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