リバプール監督、“世紀の大逆転劇”の舞台裏を告白 昨季CLバルサ戦前にかけた言葉とは?
クロップ監督が“アンフィールドの奇跡”を回顧 「選手たちに二つのことを話した」
リバプールは昨季、通算6度目のUEFAチャンピオンズリーグ(CL)制覇を果たしたが、頂点までの道のりのなかで後世に語り継がれる一戦となったのがバルセロナとの準決勝第2戦だろう。アウェーでの第1戦に0-3で敗れて迎えたホームでの第2戦に4-0と完勝する世紀の大逆転勝利を収めたが、ユルゲン・クロップ監督はこの試合前に選手たちにかけた言葉を明かした。英紙「デイリー・ミラー」が報じている。
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2019年5月7日、逆転突破のためには4得点が必要な状況で本拠地アンフィールドでのCL準決勝第2戦を迎えたリバプール。エジプト代表FWモハメド・サラーとブラジル代表FWロベルト・フィルミーノが負傷欠場と“飛車角落ち”の苦しい戦いとなったが、その逆境を見事にはねのけた。
前半7分にベルギー代表FWディボック・オリギのゴールで反撃の狼煙を上げると、後半9分と11分に途中出場のオランダ代表MFジョルジニオ・ワイナルドゥムが連続ゴールをマーク。これでスコアをタイに戻すと、極めつけは同34分だった。右CKのチャンスでイングランド代表DFトレント・アレクサンダー=アーノルドが機転を利かせた素早いリスタートを決めると、オリギがきっちりとゴールに結びつけて大逆転劇を完結させた。
あれから8カ月――。クロップ監督は米スポーツ専門誌「スポーツ・イラストレイテッド」で、歴史的な逆転勝利を挙げた試合前に選手たちにかけた言葉を明かしている。
「選手たちに二つのことを話した。一つは、『これは不可能なことだ。でも君たちだから、我々にはチャンスがあるんだ』。もう一つは、『みんな10秒か15秒ほど目を閉じてほしい。そしてこれまで自分がプレーした最高の試合をイメージするんだ。それこそが今夜、私たちのプレーする試合だ』。そして、選手たちはそのゲームをプレーしたんだ」
選手たちを鼓舞し、見事にチームを欧州制覇に導いたクロップ監督は、このバルセロナ戦での逆転劇を「サッカーの歴史の中で最も素晴らしいストーリーの一つ」と振り返る。今冬に日本代表MF南野拓実が加入し、日本での注目度もさらに高まっているリバプール。プレミアリーグでは30年ぶりの国内リーグ制覇に向けて無敗で首位を独走し、CLでもアトレチコ・マドリードとのラウンド16に進出し、連覇に向けた戦いが2月から再開する。黄金時代に突入しているチームは、今季新たな歴史を生み出すのだろうか。