久保建英、“バルサ帰還”でブーイングの洗礼 予想覆すファンの反応、“敵”として存在感

メッシと対峙したマジョルカの日本代表MF久保建英【写真:Getty Images】
メッシと対峙したマジョルカの日本代表MF久保建英【写真:Getty Images】

【現地発】カンプ・ノウでバルサと初対戦、ボールを持つたびにファンから大音量のブーイングが発生

 マジョルカの日本代表MF久保建英は現地時間7日、敵地カンプ・ノウでのリーガ・エスパニョーラ第16節バルセロナ戦に先発フル出場。チームは2-5で敗れたものの、2ゴールに絡む活躍を見せた。

 憧れの地カンプ・ノウで待っていたのは、“裏切り者”に対するブーイングだった。バルセロナの育成組織で4年間を過ごした久保は、今夏の移籍市場で宿敵レアル・マドリードへ移籍。プレシーズンを“白い巨人”の一員として過ごしたのち、シーズン開幕前にマジョルカへとレンタル移籍していた。

 そして迎えたバルセロナ戦。試合前に現地で話を聞くと、久保に「誰もブーイングしないんじゃない?」との答えが返ってきたが、カンプ・ノウに詰めかけたファンはその予想を覆して日本人アタッカーを標的にした。前半6分、敵陣右サイドのタッチライン際でボールを受けると、カンプ・ノウに大音量のブーイングが巻き起こる。その後も久保がボールに触るたびに、スタンドからは耳を刺すような口笛と腹に響くブーイングが発生。筆者の隣に座っていた少年は最初、なぜブーイングをするのかを不思議そうに親に尋ねていたが、次のシーンからはしっかりと真似をしていた姿が印象的だった。

 そうした洗礼を浴びた久保だったが、ピッチ上では落ち着いたプレーを見せ、マジョルカの攻撃をけん引。2点を先行された前半35分には、久保のパスを受けたMFサルバ・セビージャのスルーパスからFWアンテ・ブディミルが決めて1点を返す。さらに1-4で迎えた後半19分にも久保は右サイドで攻撃の起点となり、オーバーラップしたDFフラン・ガメスにスルーパスを送る。そこから上げたクロスを、ブディミルが頭で合わせて2点目が決まった。

 その後も久保は持ち前のテクニックで、バルセロナの守備陣を破るなど、カンプ・ノウで存在感を示し、そのたびにカンプ・ノウのブーイングは大きくなっていった。果敢にゴールを目指した久保だったが、得点を挙げることはできず。試合終了間際にはユニフォームをまくり上げて、悔しさを前面に表した。

 眼前でアルゼンチン代表FWリオネル・メッシにハットトリックを決められ、ウルグアイ代表FWルイス・スアレスにも鮮やかなヒールシュートを許し、マジョルカはバルセロナに2-5と完敗。これでリーグ戦3連敗となった。それでも、ブーイングを浴び続けながら勇敢に戦い続けた18歳の日本人がいたことも、この日のハイライトとしてバルサファンの脳裏に刻まれたはずだ。

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