“ポスト長友”を探せ! 次世代の左SBレギュラー候補3人を厳選、最右翼の有望株は?

長友佑都を脅かす存在の台頭が待たれる【写真:高橋学】
長友佑都を脅かす存在の台頭が待たれる【写真:高橋学】

長友が“ターゲット”にされてキルギス戦に苦戦 後継者の一番手は湘南DF杉岡

 森保一監督率いる日本代表は、14日に行われた敵地でのカタール・ワールドカップ(W杯)アジア2次予選でキルギスに2-0で勝利した。DF長友佑都(ガラタサライ)は歴代2位のA代表通算122試合目の出場を果たした一方で、相手にロングボールから背後のスペースを狙われ、何度もピンチを招いた。長年レギュラーに君臨してきたダイナモも33歳。長友を脅かす存在が台頭しておらず、左SBの人材不足が改めて浮き彫りとなっている。

 森保監督は、キルギスDFバレリー・キチンのロングフィードを起点にサイドから攻め込む形を警戒。左サイドハーフに10番のMF中島翔哉(ポルト)ではなく、攻守に奔走できる経験豊富なMF原口元気(ハノーファー)を起用したが、それでもキチン→DFビクトル・マイヤーのラインで長友の背後を使われ、あわや失点の場面を作られた。

 長友が相手シャドーのMFファルハト・ムサベコフをケアすべく中に絞ったため、サイドに張るマイヤーへの対応が後手に回った結果だが、ファインセーブでチームを救ったGK権田修一(ポルティモネンセ)は「あの数的不利は難しい」と説明する。

「(相手に)クロスを上げられる場面はあったけど、完全に抜かれてではなく(コースを)限定している。(長友が)あれだけ不利ななかでできるのは、それだけの試合数に出ていることもあるし、普段からレアル(・マドリード)などと高いレベルでやっているだけのことはあると思います」

 キチンへのプレスがハマらなかったこと、2ボランチのMF柴崎岳(デポルティボ・ラ・コルーニャ)とMF遠藤航(シュツットガルト)にミスが多かったこともあり、一概に苦戦の要因を長友だけに限定するのはフェアではない。それでも、“長友時代”が続いてきた左サイドバックに後継者が待ち望まれる状況がより顕著になったのもまた事実だろう。

 “ポスト長友”の筆頭は、東京五輪世代のDF杉岡大暉(湘南ベルマーレ)だ。身長182センチの体格を生かした1対1の強さが武器。さらに左足から正確なクロスや強烈なミドルシュートも繰り出す。今年6月のコパ・アメリカ(南米選手権)ですでにA代表デビュー済みで、全3試合にフル出場を果たしている。チリやウルグアイといった南米の強豪相手に守備で苦しめられた点は今後の課題だが、ポテンシャルの高さは候補者でも指折りなのは間違いない。

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