冴え渡る森保マジック! 世界的名将フェリペを凌ぐ交代策で広島を世界三位に導く

途中投入のドウグラスが2発 交代選手が次々と活躍

 クラブ世界一を決める大舞台で、Jリーグ屈指の名将の采配は冴え渡った。20日のクラブワールドカップ(CWC)3位決定戦で、Jリーグチャンピオンの広島がアジア王者の広州恒大(中国)戦で2-1の逆転勝利を飾った。世界3位の座に輝いた。

「先制されて非常に厳しい展開になったが、選手が試合を諦めることなく、よく走って戦って、我々のサッカーをやって逆転してくれました。開催国枠でこの素晴らしい大会に出せていただいて、Jリーグ、日本の代表として戦うという意地を見せてくれたと思います。全世界に中継がある中、広島のサッカーを発信できて良かった」

 広島の森保一監督は3位決定戦での勝利に喜びの言葉を残した。

 今大会の広島は、厳しすぎるスタートだった。開幕戦となったオセアニア王者オークランドシティ(ニュージーランド)戦で、3選手が負傷交代を余儀なくされた。森保監督は大会初戦でアクシデントに対応する形で全ての交代枠を使用せざるを得なくなった。MF清水航平は復帰できたが、MF野津田岳人とMF柴崎晃誠の2人は大会の残り試合を欠場。Jリーグのチャンピオンシップから続く過密日程の中で、苦しい台所事情になった。

 それでも、そうした選手たちの代役として抜擢した選手が躍動した。準々決勝のアフリカ代表TPマゼンベ(コンゴ民主共和国)戦では、スタメンに抜擢したMF茶島雄介がコーナーキックから2アシスト。ベンチスタートとしたU−22日本代表FW浅野拓磨のゴールも決まり、采配ピタリ。アフリカ王者を3-0と圧勝した。

 準決勝はチャンスを作りながら南米代表リバープレート(アルゼンチン)に惜敗したものの、この3位決定戦でも森保采配は勝利を引き寄せた。開始4分の失点で0-1のビハインドを背負った中、後半13分にエースFW佐藤に代えてFWドウグラスを投入し、攻撃のパターンに変化を加えた。続く同22分にはMF柏好文を右サイドに投入した。すると、同25分にコーナーキックからFWドウグラスが同点ゴールを決めた。アシストは、2戦目からスタメンに抜擢されたMF茶島だった。

 

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