レアル久保建英と「3つの進路」 チームの現状と過去の事例に見る今季の“最適解”は?

レアル・マドリードMF久保建英【写真:Yukihito Taguchi】
レアル・マドリードMF久保建英【写真:Yukihito Taguchi】

【スペイン発コラム】現地でも注目を集める久保の育成方針、3つの可能性が存在

 レアル・マドリードに今夏加入した日本代表MF久保建英への期待が高まるなか、ジネディーヌ・ジダン監督はプレシーズン5試合目となった7月31日のアウディカップ・フェネルバフチェ戦(5-3)後の記者会見で、「カスティージャでプレーすること、そして我々と一緒に練習するのは久保にとって良いものになるだろう」と発言。今シーズンの起用方針とも取れるコメントを残しながらも、「どのように我々に当てはめられるか、様子を見るつもりだ」と話しているため、すべては今後の状況次第となっていくだろう。

 実際のところ、久保の将来についてリーガ・エスパニョーラ開幕の8月17日までに3つの可能性が存在すると思われる。1つ目はトップチームの練習に参加しながら、クラブレジェンドであるラウール・ゴンザレス監督指揮下のカスティージャ(レアルB)でセグンダB(スペイン3部)でプレーすること、2つ目はトップチームに昇格すること、そして3つ目は他クラブに期限付き移籍をすることである。

 ジダンの言葉を信じれば、1つ目の可能性が最も高いと言え、これは昨シーズンのFWヴィニシウス・ジュニオールと同じやり方である。レアルは4500万ユーロ(約54億円)でヴィニシウスを獲得するも、当時の指揮官フレン・ロペテギの判断により、シーズン序盤はカスティージャに所属させセグンダBでプレーさせた。しかし成績不振により監督がサンティアゴ・ソラーリに代わると、ヴィニシウスは怪我をするまでトップチームの主軸として試合に出場し続けた。そして同胞の18歳ブラジル人FWロドリゴにも今シーズン、その可能性が出ている。

 また、2015年冬に大きな期待とともにレアルと契約を結んだMFマルティン・エデゴー(当時16歳)も同じ形で所属したが、トップチームに在籍することはできず、出場は公式戦わずか2試合のみだった。16-17シーズンの冬以降、オランダのクラブ、そして今シーズンはレアル・ソシエダへの期限付き移籍が続き、いまだトップチームに戻れていない。

 2番目の可能性は、非常に難しいと言わざるを得ない。なぜならカスティージャの選手としてレアルに加入した直後、そのままトップチームに昇格した選手は、少なくとも近年例がないと思われる。記憶に新しいのはMFカゼミーロが、2012-13シーズン冬にサンパウロから期限付き移籍でカスティージャに入団して半年間プレーした後、翌シーズンに完全移籍でトップチーム昇格を果たしたことである(その後、ポルトへの期限付き移籍あり)。

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