「払った授業料を取り戻そう」 U-20日本代表、影山監督がメキシコ戦で実感した“修正力”

U-20日本代表の影山雅永監督【写真:Getty Images】
U-20日本代表の影山雅永監督【写真:Getty Images】

ドローに終わったエクアドル戦を受け、「いい心理状態で初戦の課題を素直に認めた」

 U-20日本代表は現地時間26日、ポーランドで行われているU-20ワールドカップ(W杯)グループリーグ第2戦のメキシコ戦に臨み、FW宮代大聖(川崎フロンターレ)の2ゴールなどで3-0の快勝を収めた。決勝トーナメント進出へ前進したなか、影山雅永監督は「彼らがいい心理状態で初戦の課題を素直に認め、この試合で勇気を持って修正するんだというものを出してくれた」と選手たちを称賛した。

 日本は開始早々に招いたピンチをしのぐと、前半21分にMF藤本寛也(東京ヴェルディ)のパスに走り込んだ宮代が左足を振り抜き、先制点を奪取。これで一気に主導権を握り、後半7分には右CKからニアサイドでFW田川亨介(FC東京)がヘディングですらして追加点を挙げ、さらに同32分にも田川のスルーパスに宮代が抜け出してチーム3点目を記録した。日本は3-0で勝利を収め、2試合を終えて1勝1分の勝ち点4。グループリーグ突破へ大きく前進した。

 試合後、影山監督は初戦のエクアドル戦から大きな変化を遂げた選手たちに賛辞を送った。

「初戦は前半に授業料を払うことになった。後半にやっと勇気を持って、安定した守備からの攻撃というものできっかけを作れたなかで、今日の試合では払った授業料を取り戻そうじゃないか、自分たちで感じているものをしっかりゲームで表現するようにしてくれ、と私からも言ったし、選手も自分たちで言っていた。そういったことを発揮してくれたのではないかと思う」

 勝敗のポイントについては「先制点が大きかった」と言うように、攻守に良い形が出ていたなかで先手を奪えたことが流れを変えたと言及。そのうえで、「彼らがいい心理状態で初戦の課題を素直に認め、この試合で勇気を持って修正するんだというものを出してくれたことが大きかったと思う」と語り、チームの試合に臨む姿勢を称えた。

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林 遼平

はやし・りょうへい/1987年、埼玉県生まれ。東日本大震災を機に「あとで後悔するならやりたいことはやっておこう」と、憧れだったロンドンへ語学留学。2012年のロンドン五輪を現地で観戦したことで、よりスポーツの奥深さにハマることになった。帰国後、サッカー専門新聞『EL GOLAZO』の川崎フロンターレ、湘南ベルマーレ、東京ヴェルディ担当を歴任。現在はフリーランスとして『Number Web』や『GOAL』などに寄稿している。

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