【日本代表対談|前編】ビーチサッカー茂怜羅オズ×フットサル滝田学 ~結果を追い求めて~

茂怜羅オズ【写真:Noriko NAGANO】
茂怜羅オズ【写真:Noriko NAGANO】

オズ「守るのが幸せってかんじ」

オズ ポジションは最初からフィクソ(ディフェンス)?

滝田 最初はピヴォ(フォワード)もやってたけど、ちゃんと競技としてやり始めて、フィクソになった。性格なのかもしれないけど、後ろに行っちゃう。

オズ 分かる、分かる。僕は、最初、キーパーだった。

滝田 嘘でしょ? まじで!

オズ フィールドをやりたかったけど、スクールに入ったら、その週末に試合があって、キーパーがいなかった。監督が選手1人1人にボールを蹴って試した時、「おまえセンスあるよ」って言われて、キーパーとして試合に出た。それからキーパーになりたくて、テニスボールをずっと壁に投げて練習してたけど、違う監督が来たら、「おまえセンスない」って言われて、フィクソをやることになった。16歳でプロになった時にはフィクソがいっぱいいて、ピヴォをやってた時もあったけど、ピヴォをやってても、すぐに後ろに戻りたくなる。そういう癖があるから、コート全面が見えるとやりやすい。守りながらゲームを作って、どこからでも打ちたいし。

滝田 オズは攻撃的なフィクソ?

オズ そう。もっと攻撃したほうがいいって、海外の監督や選手たちに言われるけど、日本代表の中では、僕が守ったほうが、みんながプレーできるかなと思ってる。守るのが幸せってかんじ。

滝田 僕もそう。相手のエースは、だいたい前だからね。相手のエースを、味方を上手く使って止めるのは楽しいよ。

オズ W杯予選でイラン代表と対戦して、11番のキャプテン(MOHAMMAD AHMADZADEH)が、前回W杯のMVPに選ばれた選手で本当に上手いんだけど、「あいつには絶対、点を取らせない」って思った。「あいつを止められたら、みんながやりやすくなる」と思って。彼をゼロに抑えた時、幸せだなぁって思った。

滝田 あの試合は、「点を取って決めてやろう」っていうよりは、「そいつを絶対に抑える」っていう感じだったの?

オズ ラモスさんと話して、相手のピヴォが強いから、守るか攻めるかどっちかハッキリしたほうがいいってことになった。マークされてて、ボールをもらうスペースがないっていうのもあったし。3ピリオドをフルで出ると、守ったあとに攻撃するパワーがないから、守備にしぼったほうがいいと思った。

滝田 相手からしたら、オズへのマークは強くなるしね。

オズ たぶん、そういう作戦だったと思う。結構、点取るの?

滝田 そこが今、課題だって言われてて、割と取れるようになってきた。2年前に骨折した時は、足首の靭帯も全部切れた。復帰して最初は怖かったし、もともと上手くないシュートが余計に入らなくなって苦労したよ。5月末にはFリーグが開幕するけど、「今シーズンは点も取りたい」って思ってる。攻撃自体、好きだから頑張らないとな。オズのシュート力は半端ないね。

オズ あんまり攻撃はできないけど、ビーチサッカーの場合は、フットサルよりゴールが大きいから、どこからでもチャンスがある。

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