ドイツ×アルジェリア戦・徹底解析  試合巧者のドイツが仕掛けた“ズレ”を生むポジションチェンジ

ラーム、シュバインシュタイガーの飛び出し

 今大会のドイツはSBの位置に本職CBの選手を起用している。アルジェリア戦ではマッツ・フンメルス欠場のため、それまで右サイドバックを務めていたジェローム・ボアテングがCBに移り、シュコドラン・ムスタフィが右サイドに入ったが、いずれにしても左サイドのベネディクト・ヘーベデスを含め、両サイドバックの最重要事項はカウンター対策だ。

 大会前に、チーフスカウトのウルス・ジーゲンテーラーは「今日のサッカーでは守備陣に195㎝以上の選手がいるのは珍しくない。彼らはほぼすべてのヘディングに勝利する。真っ向から立ち向かっても」と分析した。つまり、SBのポジションに本職の選手を起用して、サイドからの圧力を増してクロスを上げ続けるよりも、他のやり方を模索する方を優先すべきと考えた。サイドから攻撃をしないわけではなく、サイドからの崩しばかりではなく、もっと幅と深さのある攻撃で相手の牙城を崩そうとしている。

 サイドではないとなると、縦のポジションチェンジが見られるべき場所はセンターになる。この試合では、本来はパスをさばく役割を担うはずのバスティアン・シュバインシュタイガフィリップ・ラームのポジションが非常に高く、何度も積極的に前のスペースに飛び出していた。59分にはクロースからのクロスを、ミュラーが流れて作ったスペースに入り込んだシュバインシュタイガーが落とし、後ろから走り込んだラームがきわどいシュートを打つというシーンもあった。前だけではなく、サイドにも流れていく2人にアルジェリアDFの意識が向くと、その隙をぬってミュラーがセンターに飛び込む。アルジェリア守備陣にとっては絶えずマークすべき相手が代わるため、少しずつ対応が後手になってきた。

 

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