17歳西川潤、U-20W杯“飛び級”の注目株 Jデビューで深まる自信「感覚が上がっている」

U-20日本代表のFW西川潤【写真:Noriko NAGANO】
U-20日本代表のFW西川潤【写真:Noriko NAGANO】

進化する17歳アタッカー C大阪でJ1デビューを果たしU-20代表合宿に参加

 来月にポーランドで開催されるU-20ワールドカップ(W杯)に向けて、千葉県内で合宿を行っていたU-20日本代表は16日、全日本大学選抜と練習試合を実施した。MF安部裕葵(鹿島アントラーズ)のPKで先制に成功するも、前半のうちに同点弾を許して1-1の引き分けに終わった。この日、途中出場でプレーしたFW西川潤(桐光学園高/セレッソ大阪・特別指定)は「だいぶ空回りしてしまった」と自身のプレーに満足する姿を見せなかったが、本大会に向けては「経験することはサッカー人生において非常に大事」とメンバー入りを誓った。

 17歳の進化が止まらない。各年代別代表を経験し、1年生時から桐光学園高の10番を背負う西川は、3月にC大阪への2020年加入内定を発表。特別指定選手にも認定されると、3月13日に行われたルヴァンカップ第2節ヴィッセル神戸戦(0-0)に途中出場し、さっそく公式戦デビューを果たした。

 また今月10日のルヴァンカップ第3節の名古屋グランパス戦(3-0)ではアシストを記録。13日のJ1リーグ第7節の北海道コンサドーレ札幌戦(0-1)では、途中出場ながらクラブ史上2番目となる17歳1カ月23日の若さでJリーグデビューを飾ると、翌日にはC大阪U-23の一員としてJ3リーグ第6節ザスパクサツ群馬戦(3-2)に先発出場してチームの勝利に貢献するなど、着実にステップを踏んでいる。

 週末の連戦を終えてからU-20日本代表の合宿に参加したこともあって、16日に行われた練習試合では後半24分からの出場のみとなった。何度かサイドに流れてボールを受けるシーンもあったが、「空回りしてしまった」と振り返るように見せ場を作ることはできず。コンディションの調整法を含めて、「メンテナンスのところはもっとやらないといけない」と反省点が口をつく結果となった。

 ただ、3月に行われた欧州遠征での好パフォーマンスやJリーグで経験を積み重ねていることを考えると、U-20W杯の日本代表メンバーに入る可能性は高まっていると言っていい。個人としても「プレースピードの慣れというのは、Jリーグに来て何試合かやって追いついてきている。やっぱり高校でやっている時より早いと感じるけど、そこの感覚が上がってきていると感じている」と成長を実感しており、よりプレーに対する自信を深めている。

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林 遼平

はやし・りょうへい/1987年、埼玉県生まれ。東日本大震災を機に「あとで後悔するならやりたいことはやっておこう」と、憧れだったロンドンへ語学留学。2012年のロンドン五輪を現地で観戦したことで、よりスポーツの奥深さにハマることになった。帰国後、サッカー専門新聞『EL GOLAZO』の川崎フロンターレ、湘南ベルマーレ、東京ヴェルディ担当を歴任。現在はフリーランスとして『Number Web』や『GOAL』などに寄稿している。

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