日本代表の中島翔哉は「まるでロナウジーニョ」 絶大な“影響力”を金田喜稔が絶賛

たとえミスになっても「“分かり合えている”からダメージは少ない」

「例えばバルサにいた頃のロナウジーニョは、3トップの左サイドに構える彼にボールが入った瞬間に中が連動して動いていた。それはロナウジーニョのボールの持ち方、運び方、プレービジョンなどをチーム全員が理解して、このタイミングでここにランニングをしたら絶対にボールが出てくると確信していたから、チーム全体が連動していく。たとえロナウジーニョから出たパスがミスになってつながらなくても、それは“タイミングのミス”ではなく、あくまで技術的なミスだった。

 今の中島の姿はまるであの頃のロナウジーニョのようで、日本代表のチームメートとの関係にも同じような信頼関係があるように見える。中島の足もとにボールが入った瞬間に南野も堂安も、1トップの選手もサイドバックも信じて動き出す。中島もそうした味方の動きをしっかり把握しているし、そこを使おうと狙っている。だからキックミスなどでパスがつながらなくても、お互いのタイミングが合っていて“分かり合えている”からダメージは少ない。これはお互いが理解し合えていないまま、パスがつながらないのとは訳が違う。代表という限られた時間のなかで、自分のプレースタイルを周りの選手に理解させているのは本当に凄いし、これを繰り返すことでコンビネーションはもっと磨かれる」

 昨年のウルグアイ戦後(4-3)にDF長友佑都(ガラタサライ)が「ドリブルお化け」と称したように、自らが仕掛けて敵陣を切り裂くプレーが中島の最大の特長であることは間違いないが、ボールが入った瞬間にチーム全体が動き出す攻撃のスイッチ役としての影響力も高まるばかり。香川との共存、FW大迫勇也(ブレーメン)以外の1トップとの連係、ボランチやサイドバックなど守備面でのサポート態勢など、森保ジャパンは中島を軸としたチーム作りがさらに進んでいくのかもしれない。

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