伝説の名FWも称えた13歳の“わざと外したPK” 「FIFAフェアプレー賞決定」と称賛止まず

ガラタサライU-14の主将が見せたフェアプレーに世界各国が称賛している(写真はイメージです)【写真:Getty Images】
ガラタサライU-14の主将が見せたフェアプレーに世界各国が称賛している(写真はイメージです)【写真:Getty Images】

ガラタサライU-14の試合で生まれたフェアプレーがサッカー界のトレンドに

 現在、世界で大きな話題を呼んでいるのが、日本代表DF長友佑都が所属するガラタサライのU-14で主将を務める13歳FWの“わざと外したPK”の一幕だ。イングランド代表の英雄FWであり元Jリーガーでもあるギャリー・リネカー氏を含め、世界各国で称賛の嵐となっており、FIFAフェアプレー賞に推す声も出てきている。

 イスタンブールスポルU-14と対戦したガラタサライU-14は、13歳の主将FWベクナス・アルマスベコフくんが左サイドから仕掛けてペナルティーエリア内へ侵入した際、バランスを崩して転倒。すると主審はファウルがあったとしてPKを宣告した。相手選手たちは猛抗議したものの、判定は覆らず、キッカーを転倒した本人のアルマスベコフくんが務めた。

 ところが、ボールをセットすると迷いなくゴールマウスから大幅に逸れた方向へ蹴り出し、あっさりとゴールキックにさせた。誤審であることを言葉ではなくプレーで主張したワンシーンとなり、世界各国では13歳の見せた振る舞いに惜しみない賛辞が送られている。1986年メキシコ・ワールドカップ得点王を獲得したイングランド代表の英雄であり、1993年から94年まで名古屋グランパスでプレーした経験を持つリネカー氏は、自身の公式ツイッターで該当シーンの動画をリツイートし、拍手のスタンプを添えて称えていた。

 さらにベルギーメディア「SPORT.BE」は、「2019年のFIFAフェアプレー賞がすでに決定した」と紹介すると、メキシコメディア「メディオ・ティエンポ」も「FIFAが選定するフェアプレーは、多くが押し売りであり、毎回にわたるプレーがその対象となる選手はほとんどいない。しかし、ガラタサライの少年は手本としてリストに載る」と、数多くのメディアが今年度のFIFAフェアプレー賞の受賞に太鼓判を押し始めている。

 13歳のキャプテンが勇気を持って見せた“わざと外したPK”は、今やサッカー界に旋風を巻き起こすトレンドとして注目を集めているようだ。

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