南野拓実、ELで“あと一歩”の差を痛感も… 強豪相手に貫いた「ゴール前へ飛び込む動き」

攻撃的にシフトするなか、インサイドハーフにポジション変更

 そして後半は相手陣内でプレーする時間が増え、ボールを狙いどおりに奪い取れるようになってくる。リズムが良くなり味方が相手を引きつけることができれば、FWの南野やモアネス・ダブールもタイミング良くパスを呼び込む動きをすることができるようになる。

 ただこの試合は、勝てば突破が決まるという試合ではなかった。第1戦を0-3で落とし、前半を1-1で折り返した段階で、アウェーゴールルールにより5-1としなければ勝ち抜けない。可能な限り全体のバランスを崩さずに、可能な限り攻撃的にシフトチェンジしなければならなかった。

 後半14分、FWフレドリック・グルブランドセンが投入されると、南野は右インサイドハーフにポジションを移す。そういえば、ザルツブルクに移籍した年に監督を務めていたアディ・ヒュッター(現フランクフルト監督)が、南野のことをこのように評していたことがあった。

「ミナミノはどんなポジションからでもゴールを狙いに、ペナルティーエリア内へ入っていける選手だ」

 中盤なら中盤の役割を担いながら、チャンス時にはゴール前に飛び込んでいける南野は、まさにこうした試合展開では必要な選手だった。

 そして後半20分には、左SBアンドレアス・ウルマーのグラウンダーのクロスを、ゴール前でグルブランドセンがダイレクトシュートを決めて逆転したわけだが、このシーンでペナルティーエリア内にはダブールと南野の二人もフリーで走りこんでいた。危険な選手が増えると、相手は狙いを定めにくくなる。

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中野吉之伴

なかの・きちのすけ/1977年生まれ。ドイツ・フライブルク在住のサッカー育成指導者。グラスルーツの育成エキスパートになるべく渡独し、ドイツサッカー協会公認A級ライセンス(UEFA-Aレベル)所得。SCフライブルクU-15で研修を積み、地域に密着したドイツのさまざまなサッカークラブで20年以上の育成・指導者キャリアを持つ。育成・指導者関連の記事を多数執筆するほか、ブンデスリーガをはじめ周辺諸国への現地取材を精力的に行っている。著書『ドイツの子どもは審判なしでサッカーをする』(ナツメ社)、『世界王者ドイツ年代別トレーニングの教科書』(カンゼン)。

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