あのモウリーニョが手腕を高く評価するポルトガル人指揮官とは…

たたき上げの黄金世代

 あのスペシャル・ワン”ことチェルシーのジョゼ・モウリーニョ監督が、賛辞を贈る同胞の若手ポルトガル人指揮官がいる――。
 今季のイタリア・セリエAは、リーグ4連覇中の名門ユベントスが低調なスタートを切ったことで混戦状態になっている。その中で、開幕7試合で6勝1敗と好調なスタートを切り、単独首位に立っているのがフィオレンティーナだ。指揮官のパウロ・ソウザ監督は、現役時代に堅実なプレーを見せるボランチでポルトガル黄金世代の一員として名をはせた。
 イタリア紙「ガゼッタ・デロ・スポルト」は、モウリーニョ監督の言葉をこう伝えた。
「パウロの活躍はとてもうれしく思っている。彼は真摯に、そして昼夜を惜しまないハードワークを続けてきたからこそ、今の地位を築き上げている」
 何よりも、スペシャル・ワンの琴線に触れたのは、ソウザ監督が地道に様々な経験を積んでからヨーロッパの伝統あるリーグであるセリエAに挑戦したことだという。実際に、モウリーニョ監督自身もイタリアのインテルを率いてセリエAの連覇とUEFAチャンピオンズリーグの優勝を成し遂げた。“カルチョ”の難しさを知るポルトガル人の先輩指揮官は、ソウザ監督の経歴と経験を高く評価している。
「この世界には、大した経験も積まずにいきなりビッグクラブでキャリアをスタートさせる監督がたくさんいる。だが、それに比べてパウロはどうだ? ハンガリーにイスラエル、イングランドの1部(2部相当)、スイスと渡り歩いた。そうしたことが、現在のイタリアに到着するまでの準備を完了させたのだ。多くを学び、経験を積んだ。そのことが今、フィオレンティーナで手腕として発揮されているのだ」

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