長谷部がシリア戦で挙げた2つの勝因 「裏への動きと、相手の足を止まるとき」

先制点につながる背後への飛び出し

「このような厳しい試合の中で、3-0という結果が出たのは非常に良かった」

 日本代表で主将を務めるMF長谷部誠(フランクフルト)は8日、ロシア・ワールドカップアジア2次予選シリア戦での勝利に安堵(あんど)の表情を浮かべた。定位置となったボランチで先発した背番号「17」だが、前半はシリアに苦しめられた。中盤のゾーンからボールホルダーと縦パスの受け手に厳しく寄せるシリアの守備に対し、日本はボールを持ちながらもゲームのリズムを思うようにつくれなかった。

 しかし、このジリジリとしたゲーム展開の中、経験豊富なボランチは相手の弱点を見抜いていた。ハーフタイムに、味方にそれを伝えた。

「相手が厳しく人とボールにくるので、裏への動き。結局それがPKにつながりましたけど、それは言いました。あとは、相手の運動量が落ちてくるというのも分かっていたので、そうしたら自分たちがボールを動かす良い時間帯があるので、そこでゴールを決めるということを話しました」

 後半は、このキャプテンの予言通りの展開になる。後半9分、シリアが前線からのプレスに打って出たタイミングでボールを受けた長谷部は、素早く前方をルックアップ。相手の最終ラインの背後のスペースに走り込むFW岡崎慎司(レスター)に向けて正確なフィードを蹴り込んだ。前を向いて仕掛けた岡崎は、ペナルティーエリアの中に侵入すると、相手DFのファウルを誘ってPKを獲得。これを本田圭佑(ACミラン)が蹴り込み、日本の先制点を呼び込んだ。

 

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