“采配ミス”悔やむ小嶺監督 早期敗退もJ1湘南内定MF鈴木の成長に喜び「プロでもそういない」

鈴木も恩師に感謝 「ロッカーで先生を見たら涙が出た」

 一昨年の長崎総科大附は、高校総体と高校選手権でともにベスト8入りしたが、昨季の高校総体は県予選初戦の2回戦でまさかの敗退。停滞するチームに喝を入れ、自ら牽引したのが164センチという公称よりも小柄な主将である。

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 小嶺監督は「練習に向かう姿勢など鑑ですよ。この前も天然芝のピッチで滑る選手が多くてスパイクの裏を見たら、天然芝用のスパイクを履いていたのは鈴木を入れて3人だけ。あれだけのことができる教え子は(Jリーグ元ヴィッセル神戸で国見時代の)三浦淳寛くらい」とベタ褒めし、これで話が終わるかと思ったら「球際ではしつこいし、球を取られても取り返す切り替えの速さはプロでもそうはいない」と続けた。

 J1の湘南ベルマーレに加入する鈴木は、「このチームに来て良かったです。選手としてばかりか、小嶺先生から人間としての大切さも教えてもらいました。ロッカーで先生を見たら涙が出た。一番感謝している方です」と感慨深そうに語り始めた。

 晴れ舞台での躍動とはいかなかった長崎総科大附だが、指導陣と選手は日に日に成長するチームに、驚きと喜びを体感した貴重なシーズンになったことだろう。

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(河野 正 / Tadashi Kawano)



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河野 正

1960年生まれ、埼玉県出身。埼玉新聞運動部で日本リーグの三菱時代から浦和レッズを担当。2007年にフリーランスとなり、主に埼玉県内のサッカーを中心に取材。主な著書に『浦和レッズ赤き激闘の記憶』(河出書房新社)『山田暢久火の玉ボーイ』(ベースボール・マガジン社)『浦和レッズ不滅の名語録』(朝日新聞出版)などがある。

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