異色の“技巧派集団”、選手権8強へ 帝京長岡が貫く「ゴールから逆算したポゼッション」

帝京長岡が準々決勝へ駒を進めた【写真:Football ZONE web】
帝京長岡が準々決勝へ駒を進めた【写真:Football ZONE web】

小嶺監督率いる長崎総科大附に2-1で逆転勝利

 ポゼッションはリスクではないという信念を貫き、全国の舞台でベスト8まで勝ち残った。3日の全国高校サッカー選手権3回戦で、帝京長岡(新潟)は長崎総科大附(長崎)に2-1の逆転勝利を収めた。

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 名将・小嶺忠敏監督が率いる長崎総科大附は、同じ長崎の国見を率いて全国優勝を果たした頃から変わらない縦に速いサッカーを展開した。シンプルに相手の背後に蹴り、そこにFWを含めた複数人が走り込む。そして、クリアボールにプレッシャーをかけていくというサッカーだ。一方の帝京長岡は最終ラインから丁寧にボールをつなぎ、人数をかけたショートパスで攻撃を仕掛ける。負けたらそこで大会から去らなければいけないトーナメントでは、そのポゼッションはリスクになると見る向きもあるだろう。

 しかし、帝京長岡の古沢徹監督は「僕たちはそれをリスクとは考えていません」と話す。そこには、「こういう相手に滅法弱いところを変えたかった」という確たる信念の下で築き上げてきたスタイルがある。

「僕たちはどんな相手でもボールを大事にします。相手が『ハマってるぞ』と声をかけるようなプレッシャーでも、そう思わせておいて外す。逆に、強くプレッシャーに来てくれればチャンスが広がるという考えです。そして、ゴールから逆算したポゼッションがスタイルです」

 昨年8月に全日本フットサル選手権U-18で優勝したように、技術レベルの高さは疑いようがない。それでも「プレッシャーに負けてボールを蹴ってしまい、試合を潰してしまったこともある」という苦い経験もしてきた。1回戦、2回戦の試合でも散見され、この日の先制点を献上した形のように人数をかけた攻撃の逆襲にロングボール1本で裏を取られて失点するような場面もある。

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