前橋育英、16強で“王座陥落” 史上9校目の連覇逃す「重圧に負けた」「力がなかった」

現行の48代表制で連覇を達成したのは帝京、東福岡、国見の3校のみ

 前日の初戦の2回戦にしても、前橋育英らしいボランチからのパス展開が少なかった。指揮官は2回戦で先発した2人のボランチを揃って入れ替えて臨んだが、尚志の厳しい守備に思ったほどの成果を出せず、これも絶好機を迎えられなかった要因の一つとなった。

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 そのボランチで先発した主将の秋山は、連覇することの難しさについてこう語った。

「群馬県予選を勝ち抜くだけでもプレッシャーはありました。全国大会で重圧に負けてしまったのは、力がなかったから。(プレッシャーを乗り越える)気持ちと最高の準備が足りなかった」

 96回を数える前回大会までに連覇を達成したのは8校だが、そのうち5校は1県1代表制になる前で、現行の48代表(東京は2校)になってからは帝京(東京)、東福岡(福岡)、国見(長崎)の3校しかない。連覇とはそれほど難しい芸当であり、真の強者だけが得られる勲章なのだろう。

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(河野 正 / Tadashi Kawano)



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河野 正

1960年生まれ、埼玉県出身。埼玉新聞運動部で日本リーグの三菱時代から浦和レッズを担当。2007年にフリーランスとなり、主に埼玉県内のサッカーを中心に取材。主な著書に『浦和レッズ赤き激闘の記憶』(河出書房新社)『山田暢久火の玉ボーイ』(ベースボール・マガジン社)『浦和レッズ不滅の名語録』(朝日新聞出版)などがある。

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