鹿島DF昌子、2年ぶりクラブW杯へ 「レアルとの再戦、正直どうでもいい」の真意は?

鹿島アントラーズのDF昌子源【写真:Getty Images】
鹿島アントラーズのDF昌子源【写真:Getty Images】

準々決勝でメキシコのグアダラハラと激突、DFの要として狡猾な相手を警戒

 アジア王者の鹿島アントラーズは15日、UAEで開幕したクラブワールドカップ(W杯)の準々決勝で、北中米カリブ海王者のグアダラハラ(メキシコ)と対戦する。キャプテンの昌子源は、グアダラハラについて「ザ・メキシコというイメージどおり」と感じたというが、「イメージはある程度はするけど、それで違った時に嫌やし、あくまでビデオだし、という感じです。いろんなことしてくるから」と勝負の一戦に向けて語っている。

 実際に前線はメキシコ代表FWの14番アンヘル・サルディバルや、9番のFWアラン・プリードなど180センチもない選手ばかりだが、駆け引きが巧妙でタイミングを狙って飛び込んでくるタイプの選手が揃っている。少し距離をあけただけでミドルシュートなどを狙ってくる。

「メキシコとはやったことない」と語る昌子だが、2016年のクラブW杯準決勝では南米代表のアトレティコ・ナシオナル(コロンビア)と対戦し、同じ“ラテン系”のサッカーを体感した。

「イラつかしてくるとか、何もしてないようでボールが来たらシュッと動き出すとか。漫画みたいだけど、肘とか出してくるし。(アトレティコ・ナシオナルの)ボルハとか、めっちゃしてきたから、(グアダラハラの選手も)どうせしてくるんだろうなと」

 試合の中でいかに相手の出方を見て対応していくか――。チーム内での昌子の立場は、開催国代表として準優勝した16年クラブW杯から変わっており、「最後は自分のところで止める、(センターバックのチョン・)スンヒョンと俺で止める、(GKのクォン・)スンテで止める」と意気込むが、この2年でロシアW杯を含めてさまざまな経験をしてきた昌子が、グアダラハラ戦を前に特にDF陣に伝えて共有したのが、ワンバウンドの処理についてだという。

「スンヒョンが鳥栖戦でトーレスを相手に目の前でワンバウンドさせて、そこで体をぶつけられてロングシュートを打たれた。ああやってワンバウンドの処理を、一つミスするだけで命取り。明日もそうだと思う」

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河治良幸

かわじ・よしゆき/東京都出身。「エル・ゴラッソ」創刊に携わり、日本代表を担当。著書は「サッカーの見方が180度変わる データ進化論」(ソル・メディア)など。NHK「ミラクルボディー」の「スペイン代表 世界最強の“天才脳”」を監修。タグマのウェブマガジン「サッカーの羅針盤」を運営。国内外で取材を続けながら、プレー分析を軸にサッカーの潮流を見守る。

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