ユベントス英雄デル・ピエロ、10年前の“伝説の敵地祝福”に再脚光 「今でも鳥肌が立つ」
2008年11月5日のCLレアル戦で2ゴール 敵地サンチャゴ・ベルナベウから総立ちで拍手
イタリア王者ユベントスは現地時間5日、公式ツイッターで「10年前のあの日」として2008年11月5日にUEFAチャンピオンズリーグ(CL)で元イタリア代表FWアレッサンドロ・デル・ピエロがレアル・マドリードから2ゴールを挙げたシーンをピックアップ。敵地でレアルのサポーターからスタンディングオベーションを受けたことを振り返っている。
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デル・ピエロはこの試合、当時のアウェー用ユニフォームだったゴールドのシャツを身に纏って躍動。ピッチ中央で軽やかなステップでのドリブル突破を見せると、そのまま左足シュートをゴール左隅に流し込んで1点目。さらに、中央やや左サイドで得たFKを壁のないわずかな空間を通してニアサイドに沈めた。当時ユベントスのイタリア代表GKジャンルイジ・ブッフォン(現パリ・サンジェルマン)と“世界最高のGK”という評価を二分していた元スペイン代表GKイケル・カシージャス(現ポルト)が一歩も動けない一撃だった。
現役時代のデル・ピエロには、少なからず“レアル・キラー”の側面もあった。代表的なのは2002-03シーズンのCL準決勝第2戦で、1ゴール1アシストでレアルを破って決勝に導いた試合だ。この時のゴールは、ペナルティーエリア左サイドに高く上がって飛んだ味方のクリアボールを右足で簡単にトラップし、中央へのドリブルとシュートフェイントで当時の主将だったDFフェルナンド・イエロを翻弄してニアサイドに蹴り込んだものだ。
そうした憎むべき相手のエースであり、ファンタジスタに本拠地で2ゴールを決められたレアルサポーターだったが、交代でベンチに退くデル・ピエロにスタンディングオベーションを送った。そのシーンが振り返られ、ユベントス公式ツイッターは「10年前にサンチャゴ・ベルナベウから総立ちのオベーションを受けたデル・ピエロ。今でも鳥肌が立つ」と称えている。
サポーター同士の憎み合いが時として社会問題にすら発展することのあるサッカー界だが、ファンタジスタが見せた最高のプレーはその垣根を越えて称賛された。10年前のユベントス対レアルで起こったものは、現在にも残る名シーンの一つだったと言えるはずだ。