なでしこジャパンDFリーダーの自負 熊谷が8強豪州で完封誓う

「ドラマが欲しいわけではない」

 なでしこジャパンのDF熊谷紗希(リヨン)は、27日(日本時間28日)、女子ワールドカップカナダ大会準々決勝オーストラリア戦前日会見に出席し、完封勝利を誓った。
 1次リーグでアメリカとスウェーデンが同組、ラウンド16の戦いで強豪・ブラジルを破って勢いに乗るオーストラリアに対し、熊谷は警戒感をあらわにした。
「若い選手が非常に多い中で本当にフレッシュなサッカーで、アグレッシブ。いい意味ですごく勢いがある。すごいグループの中から勝ち上がってきた。見ていても、決して毎試合、最後の方まで落ちない」
 こう印象を語ると、「私自身 、守備としては前半立ち上がりから来るであろう勢いにのまれずにゼロで抑える。自分たちの時間も来るだろうから、そこまでに絶対失点しないことが大事になる」と無失点で乗り切ることを最重要課題としていた。
 対戦相手のオーストラリアとは昨年ベトナムで行われたアジアカップで対戦。決勝戦で激突し、なでしこは1-0で撃破しているが、フランス強豪リヨンでプレーしている熊谷はこの大会に不参加。「私自身、長いことオーストラリアと戦っていませんが」としながら、「情報は他のチームと比べて多い。自分たちのやるべきことをしっかりやって、自分の責任を果たすことが一番だと思っている」と、最終ラインでの仕事を全うしたいと語った。
 なでしこが中3日、オーストラリアが中5日 という日程面のハンディや、今大会初のデーゲームによる暑さを不安視する声もある。だが、熊谷は「オーストラリア戦に向けた準備は、練習した中で、戦う準備は万端になっている。あとは当日しっかり戦うだけかなと思っている」と、力強くコメント。この大事な一戦に集中している。
 リラックスしているようにも見えるチームの雰囲気については、「ドラマがそんなに欲しいわけではない。経験している分、正直リラックス感はない。1試合、1試合、目の前の敵を倒すことに、チーム全体としてみんなで準備しているところ」と、緊張感を持って過ごしていることを強調。そして、「前回優勝して、ディフェンディングチャンピオンとして臨んでいるけれど、そこに関しての変なプレッシャー、チームと してのおごりはない。新しい大会に臨むにあたって、チーム全員で臨んでいる。変なプレッシャーはない」と、大会を勝ち抜いてきた、ここまでと同じ姿勢でゲームに臨みたいと語った。
 熊谷は女子サッカー界の名門、宮城県の常盤木学園からなでしこリーグの浦和に加入した。加入初年度で浦和のリーグ制覇に貢献すると、2011年のドイツW杯後にドイツ・フランクフルトへと移籍。13年シーズンからは、メンバーにフランス代表メンバーがずらりと並び、リーグを9連覇中の名門・リヨンでプレーする。まさに、女子サッカー界で世界のトップを知るDFだ。前回のドイツ大会では、アメリカとの決勝戦でPK戦の最後のキッカーを務め、なでしこの優勝決定の瞬間を自らの足で決めた勝負強さもある。
 世界 の厳しさを知るDFは、「チャレンジャーとしてしっかり戦いたい」とキッパリ。勢いに乗るオーストラリアに対し、熊谷がなでしこ最終ラインの壁として立ちはだかる。
【了】
サッカーマガジンゾーンウェブ編集部●文 text by Soccer Magazine ZONE web
ゲッティイメージズ●写真 photo by Getty Images

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