なでしこ8強進出もドキドキのクライマックスに佐々木監督 開口一番「すいません」

終盤の失点で、4試合連続の1点差勝利

 なでしこジャパン23日(日本時間24日)は女子W杯決勝トーナメント1回戦で、大会初出場のオランダと対戦。2−1と勝利し、2大会連続のベスト8進出を決めた。それでも、今大会4試合連続で1点差という辛勝と、終盤戦にひやりとする展開を制した佐々木則夫監督は試合終了後、開口一番、ファンとサポーターに“謝罪”した。
「すいません。最後いつもはらはらどきどきさせてしまいまして。なんとか選手たち最後頑張ってくれたのでこれを弾みに次、オーストラリア頑張りたいと思います」
 ハリウッドの名監督「スピルバーグ」を自認する指揮官は衝撃のクライマックスに、こんな第一声を発した。終盤に失点して薄氷の勝利となった1次リーグ第2戦のカメルーン戦(2-1)と同じ、反省の言葉が口からこぼれた。2−0で完勝に思われた試合終了間際、GK海堀あゆみがミスで失点。平均身長170センチを超える体格に優れる相手のパワープレーに苦しみ抜いた。
 「リードしていれば相手はかさにかけてきますから、それに冷静に対応していくということ。CKくらいのもんじゃないですか、流れの中では」
 終盤攻勢に出たオランダに許した枠内シュートは2本。相手のCKからDF鮫島彩があわやオウンゴールというピンチも、海堀が素晴らしい反応でセーブ。相手の波状攻撃で選手が身体を張って凌ぎ切った。
 「もう少しシンプルなミスがなければ合格点。ひとつひとつ上がっては来てると思いますので、次につなげていきたい」
 中3日で行われる準々決勝オーストラリア戦はブラジルを撃破し、8強にたどり着いた強敵だ。
 連覇を目指す指揮官も「やっとベスト8ですから。ベスト4目指して、日本で応援していただける皆さんのためにも精一杯やっていきたい」と語った。勝者のおごりは見せない。あくまで謙虚な姿勢を崩さず、準々決勝突破のシナリオを描くことになる。

 

【了】

サッカーマガジンゾーンウェブ編集部●文 text by Soccer Magazine ZONE web

ゲッティイメージズ●写真 photo by Getty Images

page 1/1

今、あなたにオススメ

トレンド