レアル“47.1%”、ユーベ“8.9%”が示す今季の傾向 CL決勝の勝敗を分けるポイントとは

CLノックアウトステージ以降の6試合を、「InStat」社のデータで分析

 多くのドラマを生んだ今季の欧州サッカーシーンも、3日のUEFAチャンピオンズリーグ(CL)決勝で、いよいよフィナーレを迎える。イタリアで6連覇を果たした絶対王者ユベントスと、スペイン王者でCL2連覇を狙うレアル・マドリードの対決は、長く欧州サッカーをけん引してきたビッグクラブ同士の、決勝にふさわしい顔合わせとなった。両者は今大会でこれまで、どのようなプレーデータを残してきたのか、CLノックアウトステージの6試合をデータ分析会社「InStat」社のデータを用いて振り返ってみたい。

■DATA-1

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 圧倒的な得点力を持つレアルは、今季のCLでもその能力を発揮している。[DATA-1]の通り、ノックアウトステージでは90分平均得点で「2.53」を記録。シュート数、枠内への割合など、シュートに関する数値ではユベントスを圧倒している。

 ポジショナル攻撃、カウンター攻撃、セットプレーといった3種類の攻撃からのシュート率を見ると、極めて高いのはセットプレーだ。実に47.1%という高い数値を叩き出しており、長距離FKでも直接ゴールを狙えるFWクリスティアーノ・ロナウドがいることと、DFセルヒオ・ラモスのようにCKでのターゲットマンがいる影響が強い。

 また、これとは別に攻撃を中央と両サイドに分けたデータを見ると、やはりレアルはロナウドやDFマルセロを中心とした左サイド攻撃の回数が目立つが(棒グラフ参照)、シュートを伴った割合は左サイド12.7%に対して、右サイドが14.9%と高くなった。ユベントスも似た傾向にあり、中央攻撃(18.8%)に次いで右サイド攻撃(12.6%)のシュート率が高くなっている。これは今季の特徴の一つであるFWマリオ・マンジュキッチの左サイド起用が影響していると考えられ、右サイドのクロスからマンジュキッチが逆サイド、もしくは中央に絞って合わせるのが、一つの攻撃パターンとなっている。

 

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