なぜ川崎は鹿島を一蹴できたのか 輝きを放ったMF家長昭博が明かす“頭の整理”

家長は、鹿島戦で攻守に輝きを放った(写真は昨季のもの)【写真:Getty Images】
家長は、鹿島戦で攻守に輝きを放った(写真は昨季のもの)【写真:Getty Images】

鹿島戦で攻守に輝きを放つ要因となった「何をしたら勝利に近づくのか」という整理

 昨季J1王者の川崎フロンターレは、公式戦6戦未勝利(4分2敗)で21日のリーグ第9節・鹿島アントラーズ戦を迎えた。立ち上がりから気迫あふれるプレーで相手を圧倒し、MF中村憲剛とFW大久保嘉人のアベック弾を含む4得点で鹿島を一蹴。約1カ月ぶりの勝利を掴み取った一戦で、攻守両面で輝きを放っていたのが加入2年目のMF家長昭博だった。

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 前半5分にオウンゴールを誘発するクロスで先制点の起点となれば、後半36分には大久保のゴールをお膳立て。目に見える結果以外にも、球際で強さを見せれば、攻守の切り替えで相手を上回るなど、その存在感は際立っていた。家長は試合後、頭の中を整理して鹿島戦に臨んでいたことを明かした。

「いつも(気持ちは)入っていますが、勝てていないなかで自分がこのチームに対して何をしないといけないかを考えましたし、何をしたら勝利に近づくのかを整理して試合に入りました。それをそれぞれの選手がやっていたと思います」

 この試合で勝利を手にした要因は、チームの攻撃が劇的に改善したからではない。球際や運動量、ハードワークといったサッカーの基本となる部分で、相手を上回ったからだ。そういったチームとして重要視すべきことを、誰よりも前面に出して戦っていたのが家長だった。

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林 遼平

はやし・りょうへい/1987年、埼玉県生まれ。東日本大震災を機に「あとで後悔するならやりたいことはやっておこう」と、憧れだったロンドンへ語学留学。2012年のロンドン五輪を現地で観戦したことで、よりスポーツの奥深さにハマることになった。帰国後、サッカー専門新聞『EL GOLAZO』の川崎フロンターレ、湘南ベルマーレ、東京ヴェルディ担当を歴任。現在はフリーランスとして『Number Web』や『GOAL』などに寄稿している。

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