【サッカー分析講座⑧】ワールドカップ観戦を楽しむためのミニ知識 選手の「走行距離」って何?

サイドバックとミッドフィールダーの走行距離

 

【Q2】サイドバックやセントラルミッドフィールダー(日本ではボランチと表現することが多い)は1試合平均でどの程度走るのか。また、1試合でどれくらい「スプリント=ダッシュ」(ここでいうスプリントは時速24km以上)をするのか。

 サイドバックの走行距離は10.9km、スプリントは250m。また、セントラルミッドフィールダー(ボランチ)の走行距離は11.5km、スプリントは150m。

 1試合で最も多くの距離を走るのが、この2つのポジションだ。両者の違いはサイドの選手の方がスプリントの距離が長く、回数も多いことである。

 常に相手よりポゼッション率の高いバルセロナの選手は、いつも楽しそうにパスを回している。シャビやイニエスタ、メッシがものすごく長い距離を走っている印象は受けないかもしれない。だが、チャンピオンズリーグ関連のマッチレポートからデータを拾うとバルセロナの選手の走行距離は非常に多い。

 ボールを受けるために同じ場所にいるのではなく、常にポジションを空け、そこに違う選手が入ってくるというプレーを続けていること、また、プレーが途切れることが少ないため実際にプレーしている時間、アクチュアルタイムの時間が長いのがその理由だ。

 現代サッカーでは守備の陣形がコンパクトになり、スターティングポジションに一度戻って、しっかりと強固なブロックを作って守備することが多い。そうした組織的な守備を崩すために攻撃側はポジションを変えたりしながら何とか相手のブロックを崩そうと試みる。

 ポジションチェンジは左右の変化も行うが、それだけでは崩れない。前後のチェンジが効果的だ。そのため味方のフォワードを追い越す2列目(中盤の選手)のオーバーラップは効果的だ。さらには守備時に最後尾にいるサイドバックのオーバーラップも非常に効果的となる。

 本来最終ラインにポジションを取るサイドバックが最前線に顔を出すということは当然運動量とスピードが必要となる。ポジションや求められる役割、サッカーのスタイルに関係したアクチュアルタイムの増加によって、走りの量や質も変わるというわけだ。

 

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