ハードルを飛び越えて― なでしこFW川澄、自然体に感じる“秘密兵器”の可能性

アジアカップ豪州戦は川澄の大きな見せ場に

 シアトル・レインの同僚で、アジアカップでもともに戦うMF宇津木瑠美が、川澄のシアトル復帰時に「自分なら同じところには行かない。最初から『前はこうだった』と高いハードルが用意されるから」と笑いながら、言っていた。

 最初から高いハードル――。それは代表復帰となる今回も同じだ。数年前と同様に、驚異的な上下動でマッチアップする相手を締め上げ、勝負所でゴールに絡む働きをしてくれるものだと、こちらは期待してしまう。

 もっとも、川澄本人は「今の力を評価していただいての代表復帰だと思っていますので、必要以上のプレッシャーはありません。ただ、一人の代表選手としての責任感であり、覚悟というものはありますけれど」と話す。肩の力を抜いた、自然体だ。

 アジアカップでは、現在、アジアで最も勢いがあるオーストラリアとグループリーグ第3戦で相まみえる。スピードのある3トップを擁し、サイドの刺し合いになることは必至だ。スプリント能力と持久力を兼ね備えた川澄にとって、大きな見せ場になるだろう。

「普段、アメリカでやっていて、オーストラリア寄りのスタイルでプレーしているので、そういった意味では、普段、シアトルでやっているプレーを出して、チームのために貢献したいという気持ちはあります」

 シアトルでは、用意されたハードルを飛び越えて見せた。そう、きっと今回もだ。

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