阪口夢穂が語る“新ベレーザ像” クラブ史上3度目のリーグ4連覇へ「刺激的な毎日」

「ただ試合に勝つだけじゃなく、遊び心も見せたい」

 当然、3連覇中の女王に対し、ライバルクラブも「ストップ・ザ・ベレーザ」とばかりに対策を練ってくるだろう。それでも、阪口は“自然体”を貫き、目の前の試合だけにフォーカスしている。

「私は『王者』という気持ちはそこまでありません。3連覇も1試合1試合を必死にやってきた結果。先のことを考えず、目の前の試合に全力でぶつかるスタンスは今年も自分の中では変わらない。もちろん相手は研究して、私たちの良いところを消そうとするわけで、試合を重ねるごとに戦いづらくはなりますけど、監督がたくさん引き出しを持っていて、いろんな(選手の)組み合わせがあると思うので楽しみにしています」

 永田監督は開幕記者会見で、4-1-4-1の他に4-3-3、3-4-3を併用していくプランがあることを明かしている。ベレーザはなでしこジャパンメンバーを多く抱える分、4月の女子アジアカップや3カ月連続で代表活動が予定されている6~8月は、それ以外の選手が中心となって戦うことになるだろう。「誰が出ても同じサッカーができるというのが監督がやりたいこと。チームの底上げは良い感じになると思います」と、阪口は後輩たちに期待を寄せる。

「アンダー世代で世界を経験している選手も多くて、みんな上手いし、自信を持ってプレーしているように感じます。彼女たちには思い切りやってもらった方がチームとして良いと思うので、あれしろこれしろとあまり押さえつけないで、彼女たちの思いのままにやってほしいなと。今年も若手におんぶに抱っこで頑張っていきたいと思います(笑)。

 去年取れなかった三冠(リーグ、カップ戦、皇后杯)を目指すのと、簡単じゃないのは理解していますけど、リーグ4連覇にチャレンジしたい。そのなかで、ただ試合に勝つだけじゃなく、見に来てくれた方々を楽しませなきゃいけないという思いがあるので、“遊び心”も見せていきたいです」

 新生ベレーザと阪口の新たな挑戦が始まった。

(FOOTBALL ZONE編集部・小田智史 / Tomofumi Oda)



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