現状≒岡田ジャパン!? 長友佑都が明かす“成功の予兆”「逆転できるものが揃っている」

長友が現地時間25日のトレーニング後、重い空気が漂うチームの現状について言及【写真:Getty Images】
長友が現地時間25日のトレーニング後、重い空気が漂うチームの現状について言及【写真:Getty Images】

個々が危機感を持っている分、「良い形でW杯を進める可能性はある」

 ハリルジャパンの現状は、ベスト16にまで進出した岡田ジャパンに類似しているようだ。日本代表DF長友佑都(ガラタサライ)はベルギー遠征7日目となった現地時間25日のトレーニング後、重い空気が漂うチームの現状について言及。2010年と2014年に2大会連続ワールドカップ(W杯)出場を果たした男は、「チーム状態とか周りの雰囲気、批判の受け方も含めて2010年に似ている」と証言している。

 バヒド・ハリルホジッチ監督率いる日本代表は、仮想セネガルとして臨んだ23日のマリ戦(1-1)で攻守両面の課題が噴出。前半34分にMF大島僚太(川崎フロンターレ)が負傷交代すると、前半44分にDF宇賀神友弥(浦和レッズ)がPKを与えて先制点を献上した。後半は攻め手を欠くも、途中出場のFW中島翔哉(ポルティモネンセ)が後半アディショナルタイムに代表デビュー弾で1-1のドローに持ち込んだ。

 長友はチームの現状について「良い状況とは言えないですね。チームの状態、周りの雰囲気、批判の受け方も含めて、確かにあの時に似ている」と語る。長友が口にした“あの時”とは、岡田武史監督の下で臨んだ2010年南アフリカW杯直前のそれだ。

 当時の岡田ジャパンは本大会直前の国際親善試合で4連敗。セルビア(0-3)、韓国(0-2)、イングランド(1-2)、コートジボワール(0-2)と続けざまに敗れて暗雲が立ち込めた。チームのスタイルも、前線からのプレッシングと素早い攻守の切り替えから一転、堅守速攻へとシフト。だが結果的にこれで状況が上向き、同大会ではベスト16進出を果たしている。

「僕からしたら、今の状況というのは2010年にかぶる」と危機感を強める長友。だが、その一方で2010年大会の成功体験もあり、「むしろ一人一人が危機感を持っているから良い形でW杯を進める可能性はある。この状況を逆転できるものが揃っているんじゃないかなと逆に僕は思っている」と前向きに現状を捉えているという。

 2010年大会の時と似ているからこそ、長友は成功の予兆を感じ取っているようだ。本大会まで3カ月を切ったなか、ハリルジャパンはここからどのようなチーム作りを見せるのだろうか。

(FOOTBALL ZONE編集部・大木 勇 / Isamu Oki)



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