世界で戦う一流選手の思考法とは? 日本代表DF長友佑都が持論「夢は一生叶えられない」

「今の自分では達成できないからこその夢」

「なぜかと言うと、例えば小学校の時の卒業文集でサッカー選手になって、イタリアでプレーしたいと書いたけど、実際にFC東京からオファーを受けてプロになれるのかなって思った時、自分の中でそれは夢ではなく、目標に変わった」

 ある願いを人は「夢」と呼ぶ。各々の夢に向かって人生を駆け抜けるが、長友は夢とは一生叶わないものだと主張する。それは願いが具体性を伴い始めた時、“夢”はいつしか“目標”へと形を変えているからだ。

「今の自分では達成できないからこその夢であって、自分の中でつかめる状況になった時、もうそれは夢ではなくなっている」

 近づけば形を変えてしまう“夢”が叶うことはない。だが“目標”となったそれは、実現可能だ。だからこそ長友は言う。「夢は一生叶えられない」と――。

 もっとも「僕は死ぬまで夢を追いかけ続けるんだろうなと思う」と、夢を持つ重要性を学生たちに説いている。

「常に弱い自分との戦い。夢は外にあるものじゃなくて、自分の中にある。自分に勝ち続けないと達成できない」

 日本サッカー界を牽引する男の“一流の思考法”は、母校の後輩たちにとって金言となったに違いない。

【了】

大木 勇●文 text by Isamu Oki(Football ZONE web編集部)

フットボールゾーンウェブ編集部●写真 photo by Football ZONE web

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