FC東京が連勝でリーグ2位に浮上 背番号「10」が見つけた甲府の弱点

効果的な縦パスでゲームを掌握

 FC東京は4日、J1リーグ第4節ヴァンフォーレ甲府戦で1-0と勝利を収め、今季ホーム初勝利を飾った。前半15分、MF石川直宏が決勝点を挙げ、今季ホーム初勝利を飾った。
 東京は終始、主導権を握り続けた。その中にあって際立つ存在感を発揮する選手がいた。
 この日、中盤の底でプレーしたMF梶山陽平は、甲府の急所を次々と突いてゲームを掌握して見せたのだ。
 東京の「10」番は定位置をつかんだ今季、中盤に安定感をもたらし、堅実にボールをさばく仕事に徹してきた。だが、この日の梶山は、今季ここまで見せてきた振る舞いとは異なるプレーを随所に見せた。そして、それこそが、本来の梶山のプレーでもある。
 甲府は、開始から前線のプレスが不十分だったにもかかわらず、不用意にラインを高く設定していた。梶山は言う。
「相手のDFラインが高かったため、裏を狙う局面が多かった」
 背番号「10」は、その隙を見逃さなかったのだ。前半31分に相手のボックス内で果敢に仕掛け、同39分には正確無比なロングフィードで前線のFW武藤嘉紀へのパスを通すなど、効果的なアイデアを次々と披露した。
「監督に指示をされていたわけではないが、今日は相手の中盤のスペースが目に入っていた。自分がその隙をついていけば、チャンスになると思った」
 好調を維持する首都クラブは、今季開幕から公式戦無敗を続ける。甲府を圧倒して得た勝利によってJ1リーグ2位タイへと浮上した。その輪の中心には、強かに相手の弱点を突く背番号「10」がいる。
【了】
サッカーマガジンゾーンウェブ編集部●文 text by Soccer Magazine ZONE web
ゲッティイメージズ●写真 photo by Getty Images

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