二度目の“緊急登板”で覚醒させた「浦和のDNA」 番狂わせも予感させる堅守速攻の精度

欧州名門に実力派の“暫定監督”あり 堀監督は「日本のデル・ボスケ」に?

 浦和レッズがAFCチャンピオンズリーグ(ACL)優勝、10年ぶりの快挙だった。シーズン途中でミハイロ・ペトロヴィッチ監督を解任して堀孝史コーチが昇格、プレースタイルも前任者の「攻撃偏重」から「堅守速攻型」に変わっている。ちなみに堀監督が指揮を執るのは二度目で、前回は2011年、ゼリコ・ペトロヴィッチ監督解任の後だった。どちらも前任者の名前が「ペトロヴィッチ」だったのは単なる偶然だが、短期間でチームをまとめて回復させたのは同じである。

 伝統のあるクラブには困った時に暫定監督をやってくれる人がいて、例えばレアル・マドリードのビセンテ・デル・ボスケがそうだった。3度目の時にUEFAチャンピオンズリーグで優勝したので、そのまま暫定ではない監督に収まり“銀河系軍団”を率いた。その後はスペイン代表監督としてワールドカップに優勝。デル・ボスケ自身、こういう展開の人生になるとは予想していなかっただろう。

 バルセロナなら“チャーリー”・レシャック。1998年にJリーグの横浜フリューゲルスでも監督を務めたが、バルサではセカンドコーチや強化担当をずっと続けてきた人物である。

 フランスのマルセイユにはジョゼ・アニゴという人がいて、やはり何回か“つなぎ”の監督を引き受けていたものだ。ACL優勝によって堀監督も続投が決まったので、もしかしたら日本のデル・ボスケになるかもしれない。

 

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