日本代表に何が欠けていたのか? データに見るブラジル戦の敗因…王国に勝った項目も

パスの「本数」、「成功率」とも大きな差が…

 それでも日本はブラジルに1-3と敗れた。戦術もさることながら、個の技術差を触れないわけにはいかないだろう。例えば、ドリブル成功率は日本の38%(16回)に対して、ブラジルは52%(27回)。回数もさることながら、局面打開の面で精度の差が見て取れる。

 何より顕著な差が出たのはパス成功率だ。日本は1試合を通じて424本のパスを記録し、成功率79%。その内訳は前半203本(80%)、後半221本(77%)となっている。一方のブラジルは1試合745本で成功率91%、前半379本(92%)、後半366本(89%)だった。日本より約1.7倍のパス数を誇ったブラジルは、成功率でも12%上回っている。

 周囲との関係性や戦術も絡むため、ドリブル成功率やパス成功率だけで個の技術差と一括りにはできないものの、無関係ではないのも確かだ。

 
 また局面の攻防に目を移すと、明らかなホットエリアが浮き彫りになる。攻撃方向の回数で日本は右サイド36回が最多。左22回、中央16回と続いている。一方のブラジルは左サイドが最多の33回で、右23回、中央22回となった。

 つまり、日本の右サイド(前半FW久保裕也とDF酒井宏樹)とブラジルの左サイド(前半FWネイマール、DFマルセロ)が最激戦区だったことを示すデータであり、この攻防が試合の趨勢に影響を及ぼしていたと言える。

 

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