日本代表に何が欠けていたのか? データに見るブラジル戦の敗因…王国に勝った項目も

「チャレンジの勝率」では日本がブラジルを上回る

 バヒド・ハリルホジッチ監督率いる日本代表は、10日の国際親善試合ブラジル戦で1-3と敗れた。前半に3失点を喫した日本は、後半にDF槙野智章が1点を返したもの、力の差を見せつけられる結果に終わっている。

 試合後にハリル監督は多くの改善点があると口にしながらも、「二面性があった。前半は残念だったが、後半はかなり満足のいくものだった」と後半の内容に一定の評価を下した。後半開始時の0-3というスコア、両軍の選手変更、選手変更に伴う組み合わせや連係などの要素が複合的に絡むなか、賛否両論を呼んでいる。そこでデータ分析会社「InStat」社が集計している客観的なデータを基に、この一戦を紐解きたい。

 1試合を通じたボール支配率は日本の36%に対して、ブラジルは64%。日本は大きく下回ったが、前半の34%から後半は39%に微増している。そして、ボールポゼッション時のプレー数は日本102回に対して、ブラジル104回とほぼ同数だ。違いはボールポゼッションの平均時間で、縦への素早い攻撃を標榜する日本は13秒ながら、ブラジルは22秒と両国の違いを示している。

 その一方で、「マイボールにするためのルーズボール、空中戦、地上戦、ドリブルなどのボールの奪い合い」を意味するチャレンジの項目では、128回のなかで日本の勝率53%、ブラジルの勝率47%と日本が勝った。これはハリル監督が常々重要性を力説する「デュエル(1対1)」の一面を示す項目だが、むしろ上回るという意外な結果となっている。

 

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