歴史的な大逆転を導いた浦和の“成功体験”と裏目に出た川崎の決断 「憲剛さんがいなくなって…」

浦和が4-1-4-1で挑み拮抗した試合、分水嶺となった川崎の退場劇と選手交代

 浦和レッズは13日に埼玉スタジアムで行われたAFCチャンピオンズリーグ(ACL)準々決勝第2戦で、川崎フロンターレに4-1で勝利し、大逆転でベスト4進出を果たした。第1戦で川崎に1-3で敗れていた状況から、いかにして逆転劇を導き出したのだろうか。

 一つの要因は、システム変更にあると言えるだろう。浦和は初戦を守備時に5-3-2となるシステムで戦ったが、川崎にボールを制圧されて自陣に押し込められてしまった。しかし、そこから第2戦までの3週間の間、システムを4-1-4-1に変更。堀孝史監督は、前任のミハイロ・ペトロヴィッチ監督に比べれば相手のサッカーに対応し、戦略を練る部分を強く持っており、4バックへの変更にも躊躇がなかったのだろう。

 また、その“予行演習”をリーグ戦でできたのも大きかったのだろう。9日のリーグ第25節柏レイソル戦で浦和は4バックを本格的に導入したが、その理由を選手たちは「4バックでボールを回してくる相手に対して、自分たちがプレスをかけられるようにするため」と話していた。もし、直前の対戦チームが川崎とまったく異なるタイプの相手であれば、浦和の4-1-4-1はぶっつけ本番になった可能性がある。そう考えると、柏に1-2で敗れたものの、川崎戦への“準備”と捉えれば、この対戦順は追い風になったと言えそうだ。

 それでもこの日、11人対11人の戦いの時点でスコアは1-1だった。ここで試合に大きな影響を与えたのが、川崎DF車屋紳太郎の退場処分で、浦和が数的優位になるのと同時に、川崎は「運動量を考えて(鬼木達監督)」との理由でMF中村憲剛をベンチに下げたことだ。

 

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