偉業達成の西川周作が掲げる夢「浦和の街をパレードすること」 “673”の金字塔「あとは突き進むだけ」

浦和の西川周作【写真:徳原隆元】
浦和の西川周作【写真:徳原隆元】

西川周作が神戸戦にフル出場

 浦和レッズのGK西川周作が、11月8日のJ1リーグ第14節ヴィッセル神戸戦にフル出場し、J1単独最多の673試合出場を達成した。元日本代表MF遠藤保仁氏が保持していた最多記録(672試合)を更新した。2-2の引き分けで終えた試合後に「皆さんに感謝の気持ちでいっぱい」と話す。そして、同世代への思いも語った。

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 現在40歳の西川は大分トリニータの下部組織で育ち、2005年にトップ昇格してデビュー。その後、サンフレッチェ広島、浦和とキャリアを歩んで22年目。今季のリーグ戦は1試合欠場があったものの、MUFGスタジアム(国立競技場)でのゲームが大記録達成の瞬間になった。

 スタジアム入りからウォーミングアップの時点で「いつも以上に僕のユニフォームを掲げてくれている人が多いなと感じました」と話す。試合に向けた日々や公開練習も含め「僕の中ではあまり意識していなかったものだったんですけど、本当にたくさんの方がお祝いしてくれて、連絡をくれて、報道の方もすごく取り上げてくれました。これが本当にすごいことなんだなと、この記者の方の数を見て感じています」と微笑んだ。

 前人未到の大記録を達成したベテランでも、いまだに試合前には「緊張するタイミングが来る」という。そのタイミングは試合ごとに違うというが、このゲームはスタジアムに入ったところだった。それに打ち勝つルーティーンは、ポジティブな言葉を発すること。この日は、「今日の俺は絶対できるぞ」、「しっかり勝つぞ」、「チームのために最後まで諦めない」、「お前ならできる」というワードだった。独り言のようなものだと自嘲気味に笑うが、こうやってネガティブな自分を追い出すことでプレッシャーに打ち勝ってきた。

 1986年生まれでいわゆる北京五輪世代の西川だが、横浜F・マリノスのGK飯倉大樹やガンバ大阪のGK東口順昭といった同世代も今季のリーグ戦に出場している。特に東口は2018年ロシア・ワールドカップ(W杯)のメンバー選考ではライバル的な立場でもあり、東口が選出され、西川が落選したメンバー発表後の最初の試合が浦和とG大阪の対戦という巡り合わせのなか、ユニフォーム交換をして送り出した互いに最大級のリスペクトをし合う間柄。それに加えてFC東京のDF長友佑都や、シンガポールでプレーするMF本田圭佑も同い年でプレーを続けている。

 それだけに「(長友)佑都がメディアの前で言っていましたけど、『尖ってなんぼだ』と。年齢を重ねたから丸くなるんじゃなくて、自分たちが尖ってやっていくことで下もついてくると話していました。その言葉には重みがあるなと思います。同世代だからこそ感じることもありますし、自分もそういった存在でありたい。同じキーパーの東口の存在も、めちゃくちゃうれしいです」と、感慨深げな表情を見せていた。

 大記録の達成となったが「僕の中では、あとは本当に突き進むだけだと思っています。一つの目標は、レッズでリーグタイトルを取ることです。もう何年も思い続けていますが、まだ達成できていません。浦和レッズの一員として優勝して、浦和の街をパレードするのが僕の一つの夢です」と先を見据える。そのうえで「皆さんに感謝の気持ちでいっぱいです」と、座右の銘でもある「笑う門には福来る」を地でいく笑顔を見せながらスタジアムを後にした。

(轡田哲朗 / Tetsuro Kutsuwada)



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