英国→単身赴任でJ1移籍も…当初は戸惑い「やり方が違った」 J助っ人が諦めない理由

札幌のバカヨコ「活躍し続けることが、そばにいられないことの埋め合わせに」
北海道コンサドーレ札幌のFWアマドゥ・バカヨコは、2024年7月に来日してから約2年が経過した。百年構想リーグでは、11試合に出場して4ゴール。家庭の事情やシエラレオネ代表への招集によって離脱はあったが、必要不可欠な存在になってきている。異国の地で戦うストライカーに迫った。(取材・文=FOOTBALL ZONE編集部・工藤慶大/全4回の4回目)
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J1最下位に沈んでいた2024シーズン、残留への一縷の望みをかけて夏の大補強に踏み切った札幌。DF大﨑玲央、MFフランシス・カン、FWジョルディ・サンチェス、DFパク・ミンギュ、FW白井陽斗、FWキングロード・サフォら7選手を次々と獲得。そのなかの一人として、大きな期待をされたのがバカヨコだった。
8月16日のサガン鳥栖戦では、途中出場からPKを決めて最高のデビューを飾ったように見えた。しかし、その後は思惑通りにはいかなかった。ミハイロ・ペトロヴィッチ監督は、新加入の選手たちではなく、FW鈴木武蔵を引き続きレギュラー起用。バカヨコやサンチェスに、なかなか活躍の機会は訪れなかった。
それが決定的になったのは、10月5日にアウェーで行われたガンバ大阪戦だった。前半8分に白井が先制ゴールを奪うと、そのまま試合終盤へ。後半32分にバカヨコが投入されたが、試合に入れないまま同アディショナルタイムの2失点に直結。結局、この試合を最後にシーズン終了までベンチ入りも無かった。
「これまで自分が日本に来る前にやってきたクラブと、このクラブのやり方がちょっと違っていたんです。以前はツートップの一角としてフリーに動くみたいな感じだったんですけど、日本に来てからの役割はちょっと違いましたね」
苦しんだ時期をこのように振り返ったバカヨコ。札幌のワントップはフィニッシュだけではなく、ポストプレーなどの様々な役割を求められたことで、適応するまでに時間を要した。さらには、札幌が岩政大樹監督、柴田慎吾監督、川井健太監督と指揮官を次々と交代したことで、必要とされる役割も異なった。
ところが、百年構想リーグでのプレーぶりは一味違った。「監督が変わって自分の役割が明確になり、このクラブのやり方に適応できたのが大きいかなと思います」。本人がこう語るように、4ゴールという結果以上の手応えを得ている。実際、4月25日のホームいわきFC戦では、いくつもの決定機を演出した。
アフリカ系ストライカーのイメージとは異なり、チームワークを誰よりも大切にしているジェントルマンだ。「心がけていることはたくさんあります」と練習にも熱心に取り組み、「最近はチームとしてクロスからの得点というのを目指してはいるので、そこにフォーカスしている部分はありますね」と明かす。
特に、「すごくクリアになった」というのは川井監督が就任してから。「監督は得点を取るということにフォーカスして練習をさせてくれたので、その役割が明確になったのがいいことだったかなと思います」。フィニッシュがゴールに嫌われる不運も多かったが、決定機を作り出すシーンも着実に増えてきた。
そんなバカヨコは、家族をイングランドに残し、単身赴任で異国の地で戦っている。通訳の山本龍希さんやチームメイト、スタッフらの支えに感謝は尽きないが、それでも言葉や文化の違いのストレスや、心細い気持ちはあるだろう。
「状況としては難しいし、家族が恋しいという気持ちもあります。ただ、僕がここで活躍し続けることが、そばにいられないことの埋め合わせになると思っています。ここにいる間は、もちろんチームのため、自分のために100パーセント尽くさないといけないなと思いますし、そこが大事というところですね」
そしてもう1つ、気がかりなこともある。今年3月、家庭の事情で一時帰国したのには理由があった。
「簡単に言うと、子どもがちょっと体調を崩してしまいました。そこで自分がサッカーに100パーセントフォーカスできない状況になってしまい、子どものことが心配ということもあったので、そこでいったん帰らせてもらいましたね」
持病を抱えているという息子を心配して帰国したが、「今は治療を受けているので、大丈夫です」と説明する。一方、「もちろん、そこがモチベーションになってる部分はありますね」と、家族に自身の活躍を喜んでもらいたい気持ちも強い。苦しんだ2年を経て、どのようなプレーを見せてくれるのか注目だ。
(FOOTBALL ZONE編集部・工藤慶大 / Keita Kudo)















