2年連続レジェンド斬りか!? 名物会長がインザーギ監督につきつけた続投の条件 

今季リーグ5位以内が留任条件

 ACミランのシルビオ•ベルルスコーニ会長が、フィリッポ・インザーギ監督留任の条件としてヨーロッパリーグ進出権獲得を突きつけていると、イタリア地元紙「ガゼッタ・デロ・スポルト」が報じている。
 元イタリア首相は3日、クラブハウスのミラネッロを訪問。そこで、こう語ったという。
「インザーギが成熟するという希望が我々にはある」
 ベルルスコーニ会長は、昨季までミランの下部組織の監督を務めていたインザーギがトップチームの監督経験を持たないことを承知の上で任命した。現役時代に“スーペルピッポ”と称されたサポーターのアイドルに信頼を寄せてきた。だが、このコメントとは裏腹にシビアなハードルを突きつけているというのだ。
 来季の欧州リーグ出場権を獲得できる5位以内をミッションとしており、記事では「会長はインザーギと深いつながりがあるが、ヨーロッパリーグに入らなければ、解任するだろう」と指摘している。昨年インザーギ監督同様、クラブにとっての功労者だったクラレンス・セードルフ前監督は契約期間を残しながらも解雇されている。
 2年連続でのレジェンド斬りの可能性は高まっている。1月のリーグ戦で勝ち星のなかったミランは、現在勝ち点29でリーグ8位。5位のサンプドリアとの勝ち点差は5となっている。
 ミランは、冬の移籍市場で、ASローマFWマッティア・デストロ、アトレチコ・マドリードMFアレッシオ・チェルチ、スパルタク・モスクワDFサルバトーレ・ボケッティ、パルマDFガブリエル・パレッタというイタリア代表経験者に加え、スペインU-21代表MFスソを緊急補強した。頭数はそろえた格好だが、ほぼ期限付き移籍で今季の出場機会の少なさも目立つ。アドリアーノ・ガリアーニCEOは移籍金の懸からない代わりに、即戦力として難しい素材を集めた印象となっている。
 ミッションクリアは決して容易ではないだろう。インザーギ監督は5位進出に向け、手腕を発揮することが求められている。
【了】
サッカーマガジンゾーンウェブ編集部●文 text by Soccer Magazine ZONE web
ゲッティイメージズ●写真 photo by Getty Images

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