J1以上に話題性抜群のグループ V候補に波乱の序盤戦…勢力図を占う重要な“対決”

J3組では岐阜が好調なスタートを切った
J2・J3百年構想リーグのEAST-Bでは、2月22日開催のFC岐阜-いわきFCを除き第3節までを消化し、早くも明暗が分かれている。J2勢のRB大宮アルディージャが3連勝で勝ち点9、ヴァンフォーレ甲府もPK勝利を含む“3連勝”で同8に伸ばした。そして22日に対戦するいわき、J3の岐阜が開幕2連勝と好スタートを切った。
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一方で、福島ユナイテッドは3連敗。槙野智章監督率いる藤枝MYFCは開幕戦で岐阜に敗れたが、第2節で松本に2-0と勝利し、新体制初白星を挙げた。優勝候補の一角と目されるジュビロ磐田と北海道コンサドーレ札幌は、ともに3試合でPK勝ちの1勝のみ。勝ち点2にとどまり、苦しい船出となっている。
最も特筆すべきはFC岐阜の躍進だ。石丸清隆監督体制で昨季終盤の勢いを維持し、藤枝と磐田というJ2勢を連破した。攻撃の中心はFW川本梨誉。清水エスパルスからの期限付き移籍を経て完全移籍となった24歳は、藤枝戦で勝利を決定づける得点を挙げると、磐田戦では無回転ミドルで川島永嗣を破り、さらに荒木大吾のゴールをアシスト。個としてのブレイクを予感させる活躍を見せている。
加えて、大卒2年目の大串昇平ら若手も台頭。中盤では福田晃斗と中村駿が質と経験を兼備し、チームを落ち着かせる。勢いだけではなく、戦力バランスを踏まえても上位争いに絡む可能性は十分。ハーフシーズンを見据えても期待は大きい。
パフォーマンス面で一歩抜けている印象なのが甲府だ。渋谷洋樹監督の下、攻守のバランスが良く、選手の躍動感も際立つ。開幕戦で三平和司が先制点を挙げて流れをつかむと、中盤の安田虎士朗と武井成豪が安定をもたらし、藤井一志らの個の力を引き出している。
第2節では三平が負傷交代するアクシデントがあったが、21歳の内藤大和が2得点で存在感を示した。いずれも荒木翔のクロスに合わせた形で、昨季J3で5得点の若武者が一気にブレイクの気配を漂わせる。さらに22歳のスタチオーリ・ミケーレらも控え、競争力は高い。大宮や磐田を上回るフィニッシュも現実味を帯びる。
大宮は若手育成方針を掲げつつ、杉本健勇らベテランと融合。松本戦、札幌戦と逆転勝利で勝負強さを示した。ただし内容面では課題も残る。ハイプレスの機能不全や守備連携の乱れなど修正点は多いが、それは伸びしろでもある。山本桜大が3戦連発、西尾隆矢が守備を支え、守護神トム・グローバーの存在も心強い。
いわきもサプライズと言える。主力の入れ替わりがありながら、田村雄三監督がチームをまとめ、札幌と福島を撃破。奪う守備を徹底し、チャンス数で相手を上回った。柴田壮介を軸に、木吹翔太やオウイエ・ウイリアムら若手が躍動。堂鼻起暉が3バック中央で安定感を示し、シンプルで力強い戦術が早期成熟を促している。
攻撃面に課題を残す磐田や、手探り状態の札幌も、第4節以降に巻き返す可能性はあるが、ハーフシーズンを見据えればスタートダッシュの意味は重い。藤枝がどこまで巻き返すのかも注目が集まる。22日に行われる岐阜-いわきはEAST-Bの勢力図を占う重要な局面となりそうだ。
(河治良幸 / Yoshiyuki Kawaji)

河治良幸
かわじ・よしゆき/東京都出身。「エル・ゴラッソ」創刊に携わり、日本代表を担当。著書は「サッカーの見方が180度変わる データ進化論」(ソル・メディア)など。NHK「ミラクルボディー」の「スペイン代表 世界最強の“天才脳”」を監修。タグマのウェブマガジン「サッカーの羅針盤」を運営。国内外で取材を続けながら、プレー分析を軸にサッカーの潮流を見守る。





















