Jリーグとは「本当にちょっとした差」 元五輪代表GKが実感…JFL上位は「レベル高い」

滋賀の櫛引政敏【写真:Getty Images】
滋賀の櫛引政敏【写真:Getty Images】

滋賀の櫛引政敏「全国にレイラック滋賀という名前をどんどん印象づけていければ」

 レイラック滋賀FCは12月14日、J3・JFL入れ替え戦の第2戦でアスルクラロ沼津と1-1で引き分けた。第1戦では3-2で勝利しているため、2戦合計4-3でJ3参入が決定。今シーズンから加入したGK櫛引政敏は、Jリーグ通算263試合に出場した実力者。「JリーグからJFLは本当にちょっとした差」と1年を振り返った。

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 2016年にリオデジャネイロ五輪に出場し、清水エスパルス、鹿島アントラーズ、ファジアーノ岡山、モンテディオ山形、ザスパ群馬でプレーした櫛引。昨オフに群馬を契約満了となったが、「自分のやることはやっていましたし、そのなかでレイラックからやりがいのある話が来たので」とJFL移籍を決断した。

「JFLで上位にいるチームだったので。ゼロからのスタートで勝負するという年で、JFLの上のほうでそういう争いができるチームからお話をいただいたので、そこはやりがいのあるところでした。しっかり結果を出せたので、良かったのかなと思います」

 Jリーグと比べると、移動などで過酷と言われるJFL。「環境のところは難しい部分は最初ありましたが、どこに行っても変わらないので、しっかり順応することができました」。それもそのはず、河原一賢オーナーが練習に毎日顔を出し、選手を近い距離でサポートするなど、昇格への本気度を感じたからだ。

「選手もそうですし、チームのオーナーや会長だったり、そういう人たちが普段から必死にやる部分で、チームが一体感を持っていました。僕はいろんなチームでやっていますけど、オーナーや会長の顔を毎日見られるチームは初めてだったので、そういう意味ですごくいい一体感があったのかなと思います」

 一方、レギュラーシーズンは16勝8分6敗の2位で、自動昇格を逃した。「組織とか強度とかそういうところはレベル高いと思いますし、JリーグからJFLは本当にちょっとした差だと思う」と櫛引。「その差が結局、J1、J2、J3というところになる」とし、「そのなかで昇格を決められたのは良かった」と語った。

 滋賀県初のJクラブが誕生する可能性があることもあり、この日のビジター側はチケット800枚が完売。「滋賀初のJリーグチームになるので、そういうところで滋賀の子供たちに夢だとか、全国にレイラック滋賀という名前をどんどん印象づけていければなと思います」と、Jリーグでもさらなる躍進を誓う。

「初めて応援したとか友達に誘われてきた人が、熱量だとかエキサイティングな部分をしっかり感じ取って、ずっと見てくれるサポーターになってくれればいいですし、そのなかで声援が自分たちの力になるので。また1人でもレイラック滋賀のファミリーを増やせるようにみんなで戦っていきたいと思います」

 櫛引自身も来シーズンで33歳を迎えるが、見事な1年でのJリーグ返り咲きとなりそうだ。「チームとしてスタートラインに立っただけなので、Jリーグというところで、今のやれているところは本当に最低限のベースにしてよりレベルアップしていきたい」。経験豊富なベテランは、J3でも頼りになりそうだ。

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