遠藤、板倉も競争の渦に「W杯で勝つため」 変化しつつある序列…森保Jに起きた“地殻変動”

森保監督が会見でガーナ戦のスタメンについて言及
日本代表(FIFAランク19位)は11月14日、豊田スタジアムで行われたキリンチャレンジカップ2025でガーナ代表(同73位)と対戦し、2-0で勝利を収めた。試合後の会見で、森保一監督は「選手たちがいい準備をしてくれて、いいチームとの戦いの中でも戦術的なトライ、個人としてのトライをしてくれて、選手たちの準備力とチャレンジ精神が結果につながって非常に嬉しく思います」と振り返った。
【PR】DAZNを半額で視聴可能な学生向け「ABEMA de DAZN 学割プラン」が新登場!
10月のブラジル戦と“ほぼ”同じメンバーで臨んだ。怪我で辞退したGK鈴木彩艶、コンディション不良でメンバーから外れたMF鎌田大地以外の9人がスタメンに並んだ。指揮官は「チームの積み上げとして、ブラジル戦から続けていくことで、ガーナとの戦いにつなげる。この2試合で成果と課題が出てくるかなというところで、怪我で出場できなかった選手以外は、スタメンはそのままで臨みました」と意図を説明した。
ベンチには主将のMF遠藤航、これまで守備の要としてけん引してきたDF板倉滉が控えていた。「今日ベンチにいてプレーすることがなかった選手たちは、すでに基準として世界基準で戦える選手が揃っています。W杯で勝つためにチームの底上げをしていくということで、経験値を上げていくために起用しました」と信頼は変わらないことを強調したが、絶対に外せない選手はいないということを示したとも言える。
第2次森保ジャパンは、東京五輪世代を中心としたコアメンバーがチームをけん引してきた。準々決勝で敗退した2024年のアジアカップ後に、チームは現在の攻撃的な3バックを採用。W杯アジア最終予選では圧倒的な強さで本大会出場を決めた。
だがここに来て、DFラインをはじめコアメンバーに負傷者が続出。前回10月では遠藤や板倉がいない中、22歳の鈴木淳之介や24歳の佐野海舟など若い力が活躍し、ブラジルに歴史的勝利を挙げた。指揮官は「可能性のある選手を見てみたいんです」と話していた通り、6月の代表活動から、初招集の鈴木や代表復帰となった佐野をはじめ、新戦力を試してきていた。しっかり種を蒔いていたからこそ、怪我人が続出する“不測の事態”にもかかわらず、チームにいい循環が生まれている。
今回も三笘薫、伊東純也らが負傷で、コンディションがまだ万全ではない守田英正も不参加となっている。だがその不在を感じさせないぐらい、指揮官が常々言ってきた「2チーム、3チーム分の戦力」は整いつつある。
18日のボリビア戦では、ガーナ戦に出場しなかった遠藤や板倉が出場する可能性は高い。自身の実力を証明しようと燃えているはずだ。来年3月に計画されている欧州遠征では、どんな先発メンバーが並ぶのか、今は指揮官ですら想像できないはず。森保ジャパンはいま、完全なる競争の中にいる。
(FOOTBALL ZONE編集部・井上信太郎 / Shintaro Inoue)




















