佐野海舟「(代表での)地位が上がったとも思ってない」 圧倒的な存在感も驕りなし

佐野海舟が圧倒的なパフォーマンス【写真:徳原隆元】
佐野海舟が圧倒的なパフォーマンス【写真:徳原隆元】

守備で安定感&先制点の起点となる圧倒的なパフォーマンス

 日本代表は11月14日にガーナ代表と豊田スタジアムで国際親善試合を行い、2-0で勝利を収めた。先制ゴールにつながるボール奪取とアシストを見せたMF佐野海舟は「今日のような攻撃の部分だったり、あとは球際だったりっていうのは自分の求められてる部分だと思う」と話した。

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 アフリカの雄を迎え撃ったゲームの前半16分、佐野は中盤でボール際の強さを見せつけると、MF久保建英のパスを受けて一気にショートカウンターの起点に。FW上田綺世の動き出しに相手が引き付けられたタイミングを逃さずに、MF南野拓実へ正確なラストパスを通して先制点をアシストした。

 佐野はこのプレーについて「前線にキープできる選手がいるんで、サンドするところだったりを意識していました。奪ってから前にスペースがあったんで、うまく運べたと思います。(上田)綺世君がすごくいい動き出しをして(相手を)つってくれたんで、そこにという感じですね。(南野)拓実君のトラップからシュートまで、すごい技術だと思います」と振り返った。

 試合を通して高いボール奪取力を見せつけた佐野の存在感は際立っていた。来年の北中米共催ワールドカップ(W杯)への出場も決めているガーナを相手に安定感のある試合運びを見せ「ファウルになることが多かったんで、そこはもっとファウルに見えないようにいかないといけないと思いますし、ボールに確実にいければ良かったかなというのもあるので。1個早いタイミングで奪えれば最高だと思って、そこを意識してやりたい」と、満足することなくさらに高いレベルを見据えた。

 昨夏に鹿島アントラーズからドイツ1部ブンデスリーガのマインツへ移籍した佐野は、今季の開幕からリーグ10試合連続フル出場と好調なプレーを続ける。日本代表の9月シリーズから連続出場を続け、10月シリーズではブラジル代表からの歴史的初勝利にも大きく貢献した。W杯アジア最終予選で不動のダブルボランチだった主将のMF遠藤航とMF守田英正が欠場した穴を感じさせないプレーを見せている。

 それでも「(代表での)地位が上がったとも思ってないですし、自分のやるべきことを続けていくしかない。毎活動、課題は出てるんで、それを日々チームに帰って修正するっていうの繰り返して、どんどん成長して、これから先もそれを続けたい」と浮かれた様子は全くない。そして「選ばれている以上、責任感はみんな変わらないと思います。その上で試合に出ているので、どの試合だからってことはないし、常に毎試合同じ気持ちでやっているので、それが勝利につながれば、なお良い」と、地に足の着いた言葉を残した。

 日本代表は11月18日のボリビア代表戦が年内ラストマッチ。その後は2026年北中米共催ワールドカップ(W杯)の組み合わせ抽選会が行われ、来年の活動につながる。最後とに存在感を増している佐野は「今日のような攻撃の部分だったり、あとは球際だったりっていうのは自分の求められてる部分だと思う」と、最後まで冷静さを失わずに話していた。

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