W杯やCL決勝を裁いたイタリア人主審が引退 20日のセリエAが「最後の試合だった」と明かす
リッツォーリ氏が45歳の定年で第一線を退くと、伊メディア報じる
イタリアが生んだ名レフェリーがピッチを去ることになった模様だ。イタリア衛星放送局「スカイ・スポーツ」は、現地時間20日に行われたフィオレンティーナ対ナポリの一戦を最後に、ニコラ・リッツォーリ氏が定年により引退すると報じている。
2002年に国内リーグでデビューしたリッツォーリ氏は、ピエルルイジ・コッリーナ氏やステファノ・ブラスキ氏など、イタリアが生んだ名レフェリーの系譜を継ぐ者として数々のビッグマッチを任されてきた。07年から国際主審になると、そのレフェリング技術が高く評価され、08-09シーズンにはUEFAヨーロッパリーグ、12-13シーズンにはUEFAチャンピオンズリーグ、14年にはワールドカップで決勝のレフェリーを務めた。
1971年10月生まれのリッツォーリ氏は、今季が45歳のシーズンになった。イタリアでは45歳がレフェリーの定年とされているが、特例で延長されるケースもある。しかし同局によると、このゲームを終えた後にフィオレンティーナのチームスタッフに対して、「これが私の最後の試合だったんだ」と話したという。
イタリアで2011年から16年まで6季連続の年間最優秀レフェリーを受賞するなど、国内での評価は完全に一強状態だった。選手を威圧するような態度を取らずに、試合を荒らすことなく、ジャッジも的確でブレがない。大きな判定を下した後も毅然とした対応を取るといった、まさに“上手いレフェリー”の代表格だったリッツォーリ氏は、静かにピッチを去っていった。
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フットボールゾーンウェブ編集部●文 text by Football ZONE web
ゲッティイメージズ●写真 photo by Getty Images
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