無名→W杯選出…身長186cmの逸材16歳「爆発しようと」 指揮官絶賛「その才能もある」

U-17日本代表のマギージェラニー蓮【写真:FOOTBALL ZONE編集部】
U-17日本代表のマギージェラニー蓮【写真:FOOTBALL ZONE編集部】

琉球U-18のマギージェラニー蓮、アメリカ人の父を持ち米軍基地で育った

 U-17日本代表は10月25日、FIFA U-17ワールドカップ カタール2025に向けて事前合宿地に到着した。24日の深夜に日本を出国したが、日中には流通経済大学、東京国際大学とのトレーニングマッチを実施。初招集のFWマギージェラニー蓮(FC琉球U-18)がゴールを決め、シンデレラボーイに名乗りをあげた。

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 アメリカ人の父と日本人の母を持ち、沖縄の米軍基地で育ったマギージェラニー。バレーボールなどで活躍していたという父親の遺伝子を受け継ぎ、小学生まではバスケットボールとの二刀流。身長186センチの体格を生かして頭角を現し、9、10月のU-17日本代表候補国内トレーニングキャンプに選出された。

 とはいえ、それまでは世代別代表の経験も無く、全くの無名と言っても過言ではない存在だった。国内トップのプレミアリーグでプレーする選手がほとんどのなか、琉球U-18は2カテゴリー下のプリンス2部。「みんな俺より10倍くらいうまい。自分の力をもっと引き出してくれるなと思います」と笑顔を見せる。

 沖縄県出身選手のU-17W杯メンバー選出は、2019年の野澤大志ブランドン(FC東京)以来2人目の快挙。「友達も全員なんか喜んでくれた」と言い、すでにサインや写真を求められるスター状態だ。そんななかでも浮かれず、「ちょっと集中しないといけないので」と遊びの誘いを断ってサッカーに集中している。

 恵まれた体格を生かした高さ以上に、裏抜けのスピードが持ち味。トレーニングマッチで奪ったゴールも、左サイドからのクロスにうまく飛び込んで左足で合わせた。「最初のゴールだったので嬉しかった」としながら、「もっと決めないといけないし、ラストパスとかも全部ズレていた」と反省も欠かさない。

 そして、もう1つの強みはコミュニケーション能力。ほとんどの選手と9月の合宿で初対面だったが、「もうけっこう慣れてきて。全員と1回サッカーやっているし」と物怖じしない。今回が初対面のFW吉田湊海らとも、「ホテルでも普通に喋って仲良くなるので。もう緊張感は全くないです」と言うから驚きだ。

 唯一の海外組となるロサンゼルスFCのGK村松秀司とは、英語でコミュニケーションを取るなど、マギージェラニーがチームに欠かせない存在になっていることを明かしたのは廣山望監督。「そういう馴染むのがうまい、その才能もあるんだろうなと。サッカー的にも人間関係的にも助けられています」と明かす。

 目標とする選手はイタリア1部ナポリのFWロメル・ルカクで、186センチの身長もまだまだ伸び続けている。「日本代表を目指したいです。そこが夢なので。行けるんだったらプレミアとか、そういう場所にも行きたいです」と目を輝かせる16歳。U-17W杯でシンデレラボーイとなり、駆け上がっていくのか注目だ。

(FOOTBALL ZONE編集部・工藤慶大 / Keita Kudo)



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