森保ジャパンの10月に注目すべき2人のキーマン 城彰二が名指し…“凄み”増したFW&「急成長」

城彰二氏が10月シリーズで注目する2選手【写真:徳原隆元】
城彰二氏が10月シリーズで注目する2選手【写真:徳原隆元】

絶対的エースの上田綺世が「洗練されている」

 森保一監督率いる日本代表は10月10日にキリンチャレンジカップ2025でパラグアイ代表(パナソニックスタジアム吹田/大阪)と対戦する。8か月後に控える北中米ワールドカップ(W杯)に向けて日本が苦手とする南米の強豪との強化試合。日本テレビ系で地上波放送される一戦で解説を務める元日本代表FW城彰二氏に、森保ジャパンのキーマンを聞いた。(取材・文=FOOTBALL ZONE編集部・小杉舞)

【PR】DAZNを半額で視聴可能な学生向け「ABEMA de DAZN 学割プラン」が新登場!

   ◇   ◇   ◇   

 9月に行われたアメリカ遠征ではメキシコ代表と0-0で引き分け、アメリカ代表に0-2の敗戦。W杯切符を獲得し、舞台をアジアから世界へ移すなか、9月シリーズは本大会の開催地で“シミュレーション”を重視した活動を行った。初戦のメキシコ戦ではアジア最終予選を戦った主力組、いわゆる「コアメンバー」が先発を務めた。なかでも、日本の攻撃で圧倒的な存在感を示したのが絶対エースFW上田綺世(フェイエノールト)だったと城氏は名指しした。

「ワントップに入った上田がしっかりとボールキープしていた。ワントップのシステムの使い方、必ず中央でボールを収められる選手がいて、2列目やサイドがオーバーラップして厚みのある攻撃ができる強みを生かす起点になっていたので素晴らしかったと思う」

 オランダの名門フェイエノールトでプレーして3シーズン目。現在は、世界的なストライカーだったロビン・ファン・ペルシー監督のもとで飛躍を遂げている。今季はここまでリーグ8戦8発で堂々の得点ランクトップ。城氏は上田を鹿島学園高校時代から見届けており、成長には目を細めた。

「彼は体が強いのもあるし、シュートのパンチ力もある。高校時代からそういった片鱗をすごく見せていたけど、海外に行ってもっと激しい競争の中でいろんな体の使い方を覚えたな、というのがメキシコ戦では印象的だった。彼はどちらかというと不器用というか……高校時代も非常に強い体を持っていたので、なんとかこなしていた感じがあったけど、今は駆け引きの中でどうボールを収めたらいいのか、どうシュートまで持っていくのかと考えてプレーをしている。ボールの受け方や連係を見ながらどうポジションを取るかが洗練されてきている。高校時代から急成長したし、伸びしろがすごい」

城彰二氏が上田綺世と望月ヘンリー海輝に注目
城彰二氏が上田綺世と望月ヘンリー海輝に注目

右ウイングバックで色を出せるか「相当なインパクトは残した」

 攻撃の軸として欠かせない上田。一方で城氏は“新星”にも目を向けた。続く2戦目、11人総入れ替えして臨んだアメリカ戦で、光った選手として名を挙げたのが国内組のDF望月ヘンリー海輝(FC町田ゼルビア)だ。MF堂安律やMF伊東純也が主力として牽引する右ウイングバックで2人とは違う持ち味である高さとダイナミックさを見せた。「攻撃参加では相当なインパクトは残したと思う。レギュラー組の中でマッチさせたらどうなるのか見てみたい」と、期待を寄せた。ただ、課題も明らかになった。

「1つは守備力が必要。1対1を強化していかないといけないなというのは1つです。ただ彼の特徴である高さは武器になると思う。3バックでスタートして4バックにスライドするとしても、サイドを起点として点を取りにいく形が考えられる。その時に彼の高さは魅力的だし、アメリカ戦でも証明できたと思う。その辺りをもっと磨いていくことが必要ですね。攻撃のアクセントにはなると思うので期待しています」

 9月シリーズで目を引いた2人は今回も継続して招集された。まずは初戦のパラグアイ戦で力を発揮したい。過去5勝4分2敗のパラグアイとは3年ぶりの対戦。直近、日本は4連勝中だが、城氏は「グスタボ・アルファロ監督に変わってからすごく洗練されたサッカーになって、守備が堅い伝統を重んじながらも要所でいい選手を置いている。バランスが非常に整っているし、監督は規律を重んじて攻撃力のある選手を揃えた」と分析した。昨年からアルファロ監督が率い、力をつける南米の難敵。4大会ぶり9度目のW杯切符を獲得して、勢いに乗る。森保ジャパンにとっては新たな挑戦に絶好な相手となりそうだ。

■放送概要
「キリンチャレンジカップ 2025 日本×パラグアイ」
日本テレビ系28局+テレビ宮崎 10月10日 午後7時〜9時24分(最大10分延長)
全国ネット生中継(※TVerライブ配信あり)

(FOOTBALL ZONE編集部・小杉 舞 / Mai Kosugi)



page 1/1

今、あなたにオススメ

トレンド

ランキング