J強力助っ人が落胆「全ての責任を取りたい」 痛恨のPK失敗…ピッチでうなだれ「自分たちで手放した」

エリアスがPK失敗も、京都は土壇場で町田に追い付き1-1のドローに終わった
京都サンガF.C.のエースFWラファエル・エリアスは、9月23日のJ1リーグ戦31節FC町田ゼルビア戦の試合終了の笛とともに1人ピッチでうなだれた。手で顔を覆い、涙を浮かべているようにも見えるほど落胆していた。
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J1リーグは各地で第31節が行われ、首位の鹿島アントラーズと勝ち点3の2位京都はホームに5位の町田を迎え撃った。序盤、両者激しい球際での攻防が繰り広げられたなかで、前半16分にペナルティーエリア内にロングスローを入れられ、クリアボールをMF中山雄太にボレーシュートを打たれた。シュートはポストに直撃したが、跳ね返りをDF岡村大八に押し込まれ、先制点を奪われた。
その後は京都が押し込むも0-1で折り返し、後半は町田の運動量が落ちたところで畳みかけた。すると同25分、京都DF須貝英大が浮き球のこぼれに反応するとMF望月ヘンリー海輝に倒され、一度は流されたがオン・フィールド・レビューの結果京都にPKが与えられた。
キッカーを任されたのはもちろんエリアス。笛のあと大きく深呼吸をして助走を取り、相手GK谷晃生を見ながらステップを踏む駆け引きをして、ゴール右隅に蹴った。しかし最後まで動かなかった谷にセーブされ同点とはならなかった。
エリアスは「GKがちゃんと反応したんじゃないでしょうか。もちろんすべて自分の責任だと思っています。PKに関しては全て自分が責任を取りたいと思いますし、自分が決めていれば違ったこと(結果)になっていたかなと思います」とPK失敗について言及した。
試合はそのままアディショナルタイムに突入したすぐ、右サイドからのクロスのこぼれ球に途中出場のMF佐藤響が頭から飛び込むと、町田MF沼田駿也に蹴られる形となり、再びPKをゲットした。
ここでPKキッカーはエリアスではなくFW原大智が務めると、冷静に谷の逆を取りゴール左に流し込んだ。「もう1回PKがあって、そこで自分の状況を考えて1つ外したから大智に蹴ってもらった方がいいかなと思った」と、キッカーを自ら頼んだとエリアスは明かし、「大智がしっかり決めてくれましたけど、PKに関しては全て自分が責任を取りたいと思いますし、自分が決めていれば違ったこと(結果)になっていたかなと思います」と、安堵しつつもやはり1回目のPK失敗を悔やんだ。
サポーターや励ました選手に感謝を述べた
試合は同点に追い付いた京都が勢いそのままに、何度も町田ゴールへ攻め込み、逆転まであと1歩というところまでいったが、そのまま終了し1-1で痛み分けとなった。
エリアスはホイッスルの瞬間1人膝から崩れ落ち、ピッチに頭をうずめうなだれていた。そしてチームメイトが複数人駆け寄り起こし、中央へと足を運んだが、その足取りは重く常にうつむいたまま。そして挨拶後には何度も手で顔や目元を抑え、ひどく落ち込むエリアスには、そこでもスタッフや同僚らは何度も肩を叩き、寄り添った。
「彼らは周りのサポートをしてくれますし、そういうことに関しては素晴らしい選手たちだし、自分も本当に助かりました」と述べ、「もし自分たちが勝っていればより首位に近付いたと思いますし、自分たちが手放してしまったところもあるんですけど、ただそういうミスしたあとでも、周りの選手とさらにやっていけたことは我々の選手のことを誇りに思います」と、感謝の言葉を口にした。
スタンドを一周する際にも肩を落とすエリアスだったが、選手からだけでなくサポーターからも大きな声援やチャントが送られ、「感謝しかないですね、サポーターには。ああいう状況でもやはり応援してくれて、自分たちを励ましてくれていた」と、この日駆け付けたサポートへも感謝した。
土壇場で追い付き勝ち点1を拾った形になった京都だったが、首位の鹿島がセレッソ大阪に勝利したため勝ち点差は5に広がり、東京ヴェルディに勝利したヴィッセル神戸に抜かれ3位へと後退した。
「もちろん自分もですが、ミスをしたくてミスをしている選手は誰もいないと思うし、PKに関しても常に練習しています。結果的にそうなってしまいましたけど、もちろんあれを決めていれば展開も変わっていましたし、その先どうなっていたかっていうのはあります。PKを自分が決めていれば、もちろん逆転のチャンスもよりあったでしょうし、首位の攻防戦の中により入れた状態だったかもしれません。ただやっぱりミスしてしまった、そこに関しては本当に自分の責任だと思ってますし、これからさらに練習して前に向かって戦っていきたいと思います」
最後に再び反省の言葉を口にしつつも、すでに次の試合に向けて切り替えた様子だったエリアス。昨季夏に加入し、低迷していたチームを救った強力助っ人は今回、チームメイトに救われる形となったが、最後までわからない優勝争いのなかで、さらなる力を発揮できるのか、今後の活躍により期待が寄せられる。




















