J内定発表で「驚いています」 予想以上だったSNSの力…相手の警戒を上回る「自己分析」

流通経済大柏のMF島谷義進【写真:FOOTBALL ZONE編集部】
流通経済大柏のMF島谷義進【写真:FOOTBALL ZONE編集部】

水戸に内定した流通経済大柏のMF島谷義進

 9月5日に流通経済大柏のMF島谷義進の2026年からのJ2・水戸ホーリーホック加入内定が発表された。

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 島谷は現在、プレミアリーグEASTで2位を走るチームのダブルキャプテンの一角として精神的な支柱としてチームを牽引するだけではなく、中盤がダイアモンド型「4-4-2」のワンボランチとしてチーム戦術の要衝となっている。

 ずば抜けた運動量と寄せのスピード、読みの鋭さと研ぎ澄まされた距離感覚を駆使して、周りの広大なスペースを一人で埋めながら、ボールハントを繰り返していく。時には足元にグッと入り込んで球際を制してボールを奪ったり、距離を詰めて中へのパスを遮断したり、セカンドボールに対して鋭い反応で回収し続けるなど、1人で何役もこなせるスーパーマンでもある。

 その島谷が高卒プロを希望し、複数クラブの選択肢があるなかで、現在J2リーグで首位の水戸を選んだ。

「ホーリーホックさんは選手育成が素晴らしいクラブで、練習に参加をさせてもらって、自分の武器である守備か通用する部分もあった。逆に判断スピード、足元の技術の質など足りない部分もはっきりと感じることができた。手応えと伸ばすべきところを同時に感じられたので、『ここで成長をしていきたい』という気持ちが強くなりました」

 その中で大きな刺激を受けたのが、水戸で同じボランチのMF山﨑希一だという。

「山﨑選手は本当にうまいなと思いましたし、めちゃくちゃ周りが見えている。プロに入れば同じポジションのライバルとしてやっていくのですが、本当に見習うべきところが多い。基本的にボールのタッチ数が多い選手だと思うのですが、シンプルにやるべきところはシンプルにやるし、常に状況において最善の判断をしていると思ったので、そこは僕もやれるようにならないといけないと感じました」

 内定発表の2日後に行われたプレミアリーグEAST後期開幕戦となる第12節の浦和レッズユース戦。ホームの柏の葉公園総合競技場で行われたこの試合でも、島谷は持ち前の豊富な運動量と読みを生かした広範囲に渡る守備でチームに貢献し、前半に1失点を許すも、後半は相手を圧倒した。だが、9本のシュートを浴びせるも、同点に追いつくに留まり、ドロー決着となった。

「内定発表一発目の公式戦だったので、相当気合が入りましたが、個人としてはあまり良くない出来でした。もっとやらないといけない」

 反省の弁をこう述べた島谷だったが、内定発表をしたことで周囲に大きな変化が起こったことを感じていた。

「SNSなどで大々的にリリースされて、予想以上の反響の大きさに驚いています。それに今日の浦和もそうですが、かなり自分のところを警戒しているというか、狙いに来ているなと感じました。内定発表したこともそうですし、プレミアは2巡目に入るので、相手も相当僕やチームを研究して、対策しているなと感じました。ワンアンカーなのでその脇を狙ってくるのは前期もですが、後期は僕をうまく釣り出そうとして、僕が動いて空いたスペースを複数で狙って来た。今日の試合で改めてもっと周りを動かさないと自分1人では厳しい局面も多く出てくると思いました。試合前の準備、試合中の修正力など、もっと自己分析を徹底して、自分の守備が際立つようにしたいと思います」

 プロに入ることが目標ではなく、プロで活躍する選手になるために。常に全ての面でワンランク上を意識しながら日々を過ごす。

「ずっとプロ一心でやってきたからこそ、これからも変わらぬ覚悟でやっていきたいです」

 硬い意志を携えて、流通経済大柏の高性能ダイナモはチームのために、自分の将来のために頭をフル回転させながら汗をかき続ける。

(FOOTBALL ZONE編集部)

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