リーグ佳境で離脱も…監督から「なるべく帰って来るな」 20歳がキャリアかける“1か月”

大宮の市原吏音【写真:加治屋友輝】
大宮の市原吏音【写真:加治屋友輝】

大宮の市原吏音、U-20W杯へ決意「自分のプロキャリアもかかってる大会」

 RB大宮アルディージャは9月13日、J2リーグ第29節でV・ファーレン長崎に1-2で敗れた。ゲームキャプテンを務めたのは、U-20ワールドカップ出場のため、この試合を最後に最大で約1か月チームを離れるDF市原吏音。ピッチに仰向けに倒れるほど悔しい敗戦となったが、「行ってきます」と気持ちを切り替えた。

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 試合は前半19分、FWマテウス・ジェズスの突破からMF山口蛍のスーパーボレーで先制を許す。同30分にコーナーキックの流れから、FW豊川雄太のヘディングシュートで同点に追い付いたが、同アディショナルタイムにはフリーキックからFWエジガル・ジュニオに頭で合わせられ、これが決勝ゴールとなった。

 後半は押し込む時間は多かったものの、1点が遠かった大宮。市原は「細かいところの差が出たかなと思います。ボールに寄せるときにファウルをしないとか、寄せ切るとか、最後まで付いていくとか。そういう勝負における一番大事なところを、長崎に上回られた。そこの違いかなと思います」と振り返った。

 離脱前の最後となる試合だからこそ、「どうにか自分が勝たせたい思いは強かった」と悔しがった市原。積極的に攻撃参加もしたが得点を奪えず、終了のホイッスルとともに仰向けに倒れた。「相手はセットプレーで点を取ってきたので、そういうところはもっと自分自身、力をつけていきたい」と唇を噛んだ。

 U-20W杯を勝ち進むほど離脱は長くなるが、「監督と話して、なるべく帰って来るなという話はされました」と明かす。「自分のプロキャリアもかかってる大会なのでしっかりとしたプレーと、大宮を代表して行くので恥じないプレー。あとは自信持って、W杯を楽しめればいいなと思ってます」と宣言した。

 チームは長崎に敗れ、自動昇格圏内まで勝ち点7差、プレーオフ圏内からも転落して7位となった。このタイミングで市原がチームから離れる影響は大きいが、「帰ってきたら、たぶんA代表じゃないからすぐ練習参加させられると思うので(笑)。そこは覚悟して、やっていきたいと思います」と頼もしい。

 また、長澤徹監督も試合後の会見で、「僕のプランでは途中で帰ってきてほしくない。最後まで行ってくださいというところが一番、伝えたところです」と言及。ロサンゼルス五輪世代のキャプテンを務める市原にエールを送った。

 DFイヨハ理ヘンリーも離脱するなど最終ラインは手薄にはなるが、「選手はいますので。次に出てきた選手が、それ以上の活躍をして、勝ち点をあげてくれる準備はしています。来週、サポーターの方も楽しみに、その選手に期待してもらいたい」と長澤監督。チームの心配はさせずに、世界の舞台へ送り出す。

(FOOTBALL ZONE編集部・工藤慶大 / Keita Kudo)



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