突如デビューの大学生…いきなりミス「何もできなかった」 先輩から次々と「次あるよ」

川崎戦でJリーグデビューした関富貫太【写真:増田美咲】
川崎戦でJリーグデビューした関富貫太【写真:増田美咲】

横浜FMでデビューした桐蔭横浜大の関富貫太「いつもと違うなという感じ」

 Jリーグデビューの瞬間は、思わぬ形でやってきた。2028シーズンに横浜F・マリノスへの加入が内定している桐蔭横浜大学のDF関富貫太は、9月13日に行われたJ1リーグ第29節の川崎フロンターレ戦で、Jリーグのピッチに初めて立った。

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 後半AT、途中出場して右サイドバックに入っていたDF宮市亮が、ハイボールを競り合った後、背中から落ちて頭を打ち、脳震盪疑いで交代となる。これを受けてピッチに送り出されたのが関富だった。突如、プロのピッチに立つこととなった2005年生まれの19歳は、「難しい状況で試合に入ることになったんですけど、こういう状況で試合を変えられるくらいの選手じゃないとプロの世界じゃ必要とされないと思うので、次のトレーニングから、またイチからやっていきたい」と唇をかんだ。

 スローインを受けてのトラップでいきなりミスをするなど、緊張している様子がうかがえた関富は、「緊張というか、いつもと違うなという感じはありました。『攻撃のときは高い位置を取れ』と大島さんからも言われていたので、なるべくチャンスを演出できるようなポジションを取ろうとしたのですが、そうしたらミスだらけだったので、そこの質であったり、準備だったり、これからやっていくしかない」と、初めて足を踏み入れたプロのピッチについて口にした。

「個人としては、全然何もできなかった」と悔しがる関富に、試合後にはチームメイトたちが次々と声をかけたという。「『次あるよ』『オレもこういうことを何百回も経験してきた』って言ってくれた選手もいました。いろいろな前向きな言葉をかけてくださって、支えられているなと思いました。またチャンスが回ってきたらやるしかないので。練習からもっと覚悟をもってやっていかなきゃいけないなと思いました」と決意を固くした。

 一発退場となったDF鈴木冬一が出場停止となり、宮市も脳震盪疑いでプレーできる可能性は低い。次節にも再び出場機会を与えられる可能性はあるが、大学よりも横浜FMで「勝負していきたい」という大学2年生は「きょうの出来で、次節どうなるかは分かりませんが、練習でももっと違いを見せて、スタメンを奪う気持ちでやっていきたい」と、デビュー戦での悔しさを最短で晴らせるように、明日からの練習に打ち込むことを誓った。

(河合 拓 / Taku Kawai)



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