古巣との対戦は「日本では初めて」 “恩返し弾”でゴールパフォ宣言「もちろん祝うよ」

FC東京のアレクサンダー・ショルツ【写真:Noriko NAGANO】
FC東京のアレクサンダー・ショルツ【写真:Noriko NAGANO】

ショルツが古巣と対戦へ

 FC東京は7月18日、J1リーグ第24節の浦和レッズ戦の前日練習を行った。ここまで16位と残留争いに巻き込まれているFC東京にとっては、上位浮上への足がかりを築くべく何としても勝利の一戦となるが、この試合で大きな注目を集めるのが元デンマーク代表DFアレクサンダー・ショルツだ。

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 ショルツは2021年から24年まで浦和に在籍し、チームの副キャプテンも務めた経歴を持つ。2021年には天皇杯優勝、2022年にはFUJIFILM SUPER CUPとAFCチャンピオンズリーグ(ACL)も制し、今夏のFIFAクラブ・ワールドカップ(W杯)出場権獲得にも大きな役割を果たした。

 古巣との試合を翌日に控えたショルツは「日本では初めてのことですが、これまでデンマークやベルギーでも古巣対決はしてきました。古巣と戦わないといけないのは、サッカーでは普通のこと」と語ったが、積極的に戦いたいゲームではないことも認める。「あまり好きじゃないよね。クラブだけでなく、良い関係を築いてきた選手とも戦わないといけないからね。例えば古巣ではないけれど、僕は日本でいえば名古屋と戦うのはあまり好きではない。名古屋には(キャスパー・)ユンカーがいるからね。浦和も同じような理由で、あまり対戦したくない」と、説明した。

 浦和にとっては、そのクラブW杯以来の公式戦となる。現在の浦和について「以前と変わっていないと思う。僕がいた時と同じ監督だしね。とてもコンパクトで、クオリティが高く、個々の質も高い。彼らが何をしてくるかは、想像つく」と言い、試合のキーポイントを聞かれると「先制点」と即答した。「東京と浦和の試合は、あまり得点が多く入る試合にはならないと思う。守備の人間としても、そうなってほしいと願うよ。セットプレーなど、細かなことが勝敗を分けると思う。今シーズンの埼玉での試合は浦和に2-3で負けたけれど、いつも東京と浦和の試合は素晴らしい試合になって、強度の高いものになる。それが浦和時代からの印象だ」。

 セットプレーの際には、かつてセンターバックでコンビを組んでいたDFマリウス・ホイブラーテンとマッチアップする可能性がある。「実は日本に戻ってから、すでに会った。彼は、相変わらず元気だったし、会えて嬉しかった。セットプレーは僕たちが改善しないといけないところだし、マリウスを含め強い選手がいる浦和を相手に結果を出せれば自信もつく。シーズンの流れを変えるという意味でも、セットプレーは効果的なものだと思う」と、セットプレーの重要性を語った。

 恩返し弾についても「デンマークでは『去った者は去った者』という感覚だから、恩返しという感覚はあまりない。でも、もちろん狙っていく。何より試合に勝ちたいからね。試合に集中して、試合後に笑顔で挨拶ができるといいね。ファンにも試合後には挨拶に行きたい」と、勝ち点3を獲得するためにゴールを挙げることを含め、かつての古巣相手にも全力を尽くすと誓っている。

 ゴールを決めても古巣との試合であれば祝わない選手も多いが「もちろん祝うよ」と笑ったショルツ。今も特別な思いがあるであろうクラブと選手たちとの対戦で結果を残し、FC東京の最終ラインにショルツありを印象付ける。

(河合 拓 / Taku Kawai)



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